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ゆき姐の子育て応援エッセー

祝卒業

2007年07月19日

 日本に帰って来た。

 ニューヨーク(NY)の息子が通っていたエレメンタリースクール(日本で言う小学校)は、毎年6月第2週から夏休みに入った。

 例年なら休みになった途端に帰国していたのだが、今回は1カ月ほどNYに留まった。

 引っ越しの準備、それも日本への引っ越し準備のためだ。

 そう、とうとう日本へ全面帰国となったのである。

 NYの大学に留学している夫のもとに、息子(当時7カ月)を連れて移り住んだのが早10年前。

 当初は大学院を修了するまでの、ほんの2、3年のつもりだったのだが、その後、夫は博士号課程に進んでいったため、こんなに長くなってしまったのである。

 アメリカの学校制度は、私、公立共、通常、キンダーガーテン(日本で言う幼稚園年長)からエレメンタリースクール5年生までが、日本の小学校にあたる。

 よって、5年生で小学校の卒業式を迎えるわけだが、中には6年生までをエレメンタリースクールとし、日本のように6年生で卒業式をするところもある。

 息子の通っていた学校はこのパターンだが、ここは12年生(日本で言う高校3年生)まである私学なので、進学に値する成績を取っていれば、そのままエスカレーター方式で上までいける。

が、ミドルスクール(日本で言う中学校)から違う学校にしようとすると、他の大多数のエレメンタリースクールの子どもたちと同じように、5年生で次に行く学校を選んで、試験のあるところはそれを受けなければならない。

ま、どちらにしろ、一般的には、5年生でエレメンタリースクールは終了、という感じなのだ。

 ただ今、我が家の息子は11歳。

 この6月でエレメンタリースクール5年生を無事終え、学校の制度が他と違うので卒業式はまだだが、一般的にはアメリカの小学校を終了したことになる。

 夫の博士号論文の出来上がりももうすぐだし、息子もそんなわけで小学校を終了したし、日本に全面帰国するにはこのタイミングかなと、家族で相談して決めたというわけだ。

 さて、NYのママ仲間の明美ちゃんち(「ママ仲間」の回参照)の息子も11歳で、エレメンタリースクール5年生。

 彼はマンハッタンにある公立の学校に通っていて、ここもうちの息子が行っていた学校と同じで12年生まであるのだが、5年生でエレメンタリーは終了し、6月の末に、めでたく卒業式を迎えた。

 「ミドルスクールから他の学校に行く子もいるけど、大多数がそのまま同じ学校に通うことになるわけだから、今生(こんじょう)の別れでもなんでもないんだけど、卒業式で一人ひとりに卒業証書を渡すときに、その子のキンダーの頃の写真と今の写真をスライドで映して行くのよ。それを見たら、泣いたわねえ。式が始まる前に他のお母さんたちが、明美、ティッシュ持ってる?持ってない?なかったらあるわよ、ってティッシュが回ってきたのよ。何じゃこりゃ、と思ったけど、泣いたときの用意だったのね。もちろん、用意周到のママたちは、子どもの成長をあらためて感じて、ティッシュで鼻をかみながら、みんなワンワン泣いていたわよ。やっぱり、どこの国の親もいっしょだなあ、ってつくづく思ったわ」

 と、明美ちゃんは言っていた。

 ほんとにね、その気持ち、よーくわかります。

 なにはともあれ、ご卒業おめでとー。

(次回に続く)

兵藤ゆき プロフィール

兵藤ゆき兵藤 ゆき(ひょうどう・ゆき)
 名古屋市出身。血液型O型。東京・名古屋・大阪で深夜ラジオのパーソナリティーを皮切りに個性的なキャラクターでテレビ番組に登場し、その後エッセー、脚本、作詞、歌手、小説等ジャンルを超えて幅広く活躍。1996年に長男誕生後、ニューヨークに。
 主な著書に、(対談集)「頑張りのつぼ」(2005年7月 角川書店)…ニューヨークで活躍する日本人8人の方との書き下ろし対談集(宮本亜門・千住博・宮本やこ・野村尚宏・平久保仲人・河崎克彦・高橋克明・小池良介)、(翻訳本)「こどもを守る101の方法」(2006年7月 ビジネス社)などがある。

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