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ゆき姐の子育て応援エッセー

旅の楽しみ

2007年11月15日

 次の日、祐君もすっかり元気になったので(前回参照)、京ちゃん、祐君、亮君は、のぞみちゃんに付き添ってもらい、マンハッタン観光に繰り出して行った。

 ご一行様のニューヨーク(NY)滞在も、残すところあと2日半。

 3日目の午後には、JFK空港から日本へ帰って行く。

 京ちゃん一家は、NYに来たら行ってみたところがいっぱいあった。

 国連、自然史博物館、エンパイアステートビルディング、などなど。

 でも、祐君が熱を出してしまったので、全部を見て回るのは少し難しくなってきた。

 明日は、うちの息子が通っているNYの学校でWALK―A―THON(ウォーカソン・慈善事業の寄付集めのための長距離歩行)が行われる。

 ご一行様は、NY滞在の最後の日に、このWALK―A―THONに参加することになっていた。

 この学校は、幼稚園の年少から12年生(日本で言う高校3年生)まで合わせて300人ほどの小規模な私立校。

 毎年、5月中旬に行われるWALK―A―THONの日には、全校生徒が学校の近所を2時間ほど歩いて回る。

 先頭には、学校のマスコット、グリフィン(ギリシャ神話に登場する怪獣。頭部と前足はワシ。胴体と後ろ足はライオンで、翼を持っている)のぬいぐるみを着た12年生の男子が一人と、同じく12年生の女子3人が、横2メートル、縦1メートルほどの校旗を持って歩いて行く。

 その後ろを、幼稚園の年少から12年生までと、教師、保護者がついて行く。

 3歳児からティーンエージャーまでのアメリカの子どもたちと、それを取り巻く大人たちの中に混じってみるのも、ご一行様にとって、いい経験になると思う。

 海外に遊びに行き、そこの名所を訪ね、名物に舌鼓を打つ、というのも、もちろん楽しいことだ。

 もし、現地の人たちと交流が持て、少しでも心が通じ合えたら、これはもっと楽しいと思う。

 そして、そこから新しい発見や、ためになる考え方を吸収することができたとしたら、またまた楽しい。

 祐君や亮君は子どもとして、京ちゃんや操さん、直ちゃん、姉は、子どもを取り巻く大人として、そんな経験がこのWALK―A―THONでできたらいいなあと思う。

 ご一行様も、WALK―A―THONをとても楽しみにしている様子。よって、これははずせない。

 京ちゃん一家は、残ってしまいそうなNYの名所見学を、超早足で済ませることにした。

 ただ、祐君の強い要望で、2階建てバスツアーは敢行。

 だって、昨日はひとり悔しい思いをしたからね。その気持ち、よーくわかる。

 アダルト組はお土産の買出し。午後3時には、エンパイアステートビルディング前に集合、と約束をして、チャイルド組とアダルト組は別れた。

 そして、約束の午後3時。なんと、超早足、とはいえ、2階建てバスに乗るのも、見学し残していた国連や自然史博物館も、きっちり見に行って来たと京ちゃんがニコニコ顔で報告してくれた。

 祐君と亮君も満足顔。さすが、チャイルド組助っ人ののぞみちゃんだけのことはある。

 てきぱきとしたスケジュール組みで、彼らの希望をきっちり叶えてくれたのであった。本日、あっぱれ日本、いやNY晴れ。

 エンパイアステートビルディング75階(ここに私の友だちのオフィスがあるのだ。『カツさん』というその男性は、日本の生地をアメリカに輸出する仕事をしている。詳しくは私の著書、『NYで大活躍する日本人・頑張りのつぼ』をご覧ください)から見るマンハッタンは、青空の下、いつにもまして絶景なのであった。

(次回に続く)

兵藤ゆき プロフィール

兵藤ゆき兵藤 ゆき(ひょうどう・ゆき)
 名古屋市出身。血液型O型。東京・名古屋・大阪で深夜ラジオのパーソナリティーを皮切りに個性的なキャラクターでテレビ番組に登場し、その後エッセー、脚本、作詞、歌手、小説等ジャンルを超えて幅広く活躍。1996年に長男誕生後、ニューヨークに。
 主な著書に、(対談集)「頑張りのつぼ」(2005年7月 角川書店)…ニューヨークで活躍する日本人8人の方との書き下ろし対談集(宮本亜門・千住博・宮本やこ・野村尚宏・平久保仲人・河崎克彦・高橋克明・小池良介)、(翻訳本)「こどもを守る101の方法」(2006年7月 ビジネス社)などがある。

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