2008年4月10日
新しい本が出ます。
『子どもがのびのび育つ理由(わけ)』というタイトルで、マガジンハウスから4月12日に発売になります。
夫の留学先のニューヨーク(NY)に、生まれてまだ7カ月だった息子を連れて移住したのは1996年11月のことでした。
そこからのことは、このコラムでずーっと書かせていただいているわけですが、11月のNYは、もう冬に突入しているかのように寒く、子育ても初心者、海外生活も初心者の私は、これから始まる生活がとても不安に感じられました。
今、春らんまんの日本にいて、入学や入社などの新生活のスタートは、やっぱりこんなふうにぽかぽか陽気で、桜などの花が競って咲くような華やかな季節がいいなあと思います。
どんよりとした曇り空が続き、吹く風も冷たい季節だと、気持ちもちょっと後ろ向きになるというものです。
NY暮らしが始まったのはまさにそんな季節だったので、不安がいっそう膨れ上がっていたのかもしれません。
「とりあえず、2、3年の辛抱だ。2、3年もすれば、また住み慣れた日本に帰ることができる、そこまで、がんばろう」
食料を買出しに行こうにも、どこに何があるのかまだよくわからない頃、息子を抱いてNYの街をうろうろしながら、こんなふうに自分によく激を飛ばしていました。
でも、うだうだ心配していてもしょうがない、これはこれで楽しもうと出た結論が、「観光客気分」でした。
これで一気に気が楽になった。
NYで生活をしようと思うから気が重くなるのであって、ちょっと長い観光旅行に来ている、と思えば楽しみも増えるというものです。
しかし、甘かった、
去年の夏に家族で完全帰国するまで、結局11年近くをNYで暮らすことになってしまったわけです。
長い、
観光旅行にしては、長すぎる……。
長すぎるし、観光旅行と思い込むには、かなり無理なことになってしまいました。
なにせ、息子はどんどん大きくなり、現地で学校に行くことになってしまったのですから。
しょうがないので母ちゃんも(私ですね)、NYでの生活者になるべく腹をくくることにしました。
そうしたらどうでしょう、
今まで他国の出来事と目に映っていたNYの人たちの子育てが、砂漠に染み入る水のように、母ちゃんの(私ですね、くどいですね)心に、すとんと落ちてきたのでした。
そして彼らがどんなに素敵な子育てをしているかもだんだん理解でき、また共感するようにもなってきたのでした。
もちろん、あら? と思えるような子育てをしている人もたくさん見ました。
でも、今回の、「子どもがのびのび育つ理由(わけ)」の本には、ああ、こんな風に大人が子どもに接していると、子どもはこんなにものびのびと育つんだ、と思えるような出来事を集めて書いてみました。
ゆき姐が、NY暮らし11年で見聞きした目からうろこの子育てエッセンス、大人が変われば子どもも変わる。(これは、本の帯に書いてある言葉ですが)
みなさんの子育てに少しでもお役に立てれば幸いです。
(次回に続く)
名古屋市出身。血液型O型。東京・名古屋・大阪で深夜ラジオのパーソナリティーを皮切りに個性的なキャラクターでテレビ番組に登場し、その後エッセー、脚本、作詞、歌手、小説等ジャンルを超えて幅広く活躍。1996年に長男誕生後、ニューヨークにで11年余り生活。2007年に日本に帰国。
主な著書に、「子どもがのびのび育つ理由」(2008年4月 マガジンハウス)、(対談集)「頑張りのつぼ」(05年7月 角川書店)…ニューヨークで活躍する日本人8人の方との書き下ろし対談集(宮本亜門・千住博・宮本やこ・野村尚宏・平久保仲人・河崎克彦・高橋克明・小池良介)、(翻訳本)「こどもを守る101の方法」(06年7月 ビジネス社)などがある。