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いじめられている君へ

大きな夢が支えてくれる

漫画家・松本零士さん

松本零士さん

 あなたはいじめられて悔しい思いをしているだろう。涙を流しているかもしれない。その涙は恥ではない。有史以来の英雄もどんな人でも、泣いたことのない人など、ひとりもいないはずだ。絶望しないでほしい。いつか笑う日がくることを信じてほしい。

 あなたの人生ははじまったばかりだ。目の前には、時間という宝物がある。無限大の可能性がある。未来は両手を広げてあなたを待っている。

 人はみんな何かをなしとげるために生まれてくる。それぞれ果たすべき役割がある。

 自分は何のために生まれてきたのか。それはいまわからなくてもいい。必ずわかるときがくる。いずれ、自分はこうなりたいという夢が見えてくる。

 それが、どんなに大きな夢でも恥ずかしがることはない。夢は、大きければ大きいほどよい。年をとればとるほど、夢は縮んでいく。だから夢の土台は大きくかまえなければいけない。

 あざけられたり、ひやかされたりしてもかまわない。いちど見つければ、あとは夢があなたを支えてくれる。だれに何を言われても気にしなくていい。大人には時間がない。あなたにはある。なにより自分の人生は自分で決めるべきものだ。

 さびしくなったら、ひとりぼっちではないことを思い出してほしい。お父さんとお母さんがいたから、あなたがいる。お父さんとお母さんも、そのお父さんとお母さんがいたから、生まれてきた。

 あなたの体の中には、ものすごい数の先祖代々の思いと夢がつまっている。あなたは、それほど多くのものを受け継いでいる、とても大切な人間なのです。

(朝日新聞2006年12月16日掲載)

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