現在位置:
  1. 朝日新聞デジタル
  2. ライフ
  3. 教育


いじめている君へ

大切な存在に気づいて

タレント・乙葉さん

乙葉さん

 だれかをいじめたことがありますか? 私は以前ならこう聞かれても、自信をもって「ない」と答えることができました。最近はちがいます。いじめにかかわるさまざまな事件が報道されるにつれ、もっとよく考えなければいけないと思うようになったからです。

 自分の行動や言葉に対して、注意しすぎるということはありません。友だちを傷つけていないかどうか、もう一度考え直してみてください。

 人を傷つけるような言葉を口にする人は大人の社会にもいます。私の周りにもいます。

 その人は、実はまったく悪気がなくて、自分の言葉のきつさに気がついていないようです。

 たぶん、子どものころからそうだったのでしょう。何人もの人が、その人を嫌いになっていったのだろうと思います。とてもさびしい人生だと思います。早く自分でそのことに気がついていたら、もっと友だちは多かったはずです。

 みなさんには、まだ時間があります。感覚(かんかく)も、大人より、ずっと敏感(びんかん)だと思います。だから今のうちに、周りの人たちの気持ちに気を配るようになってください。

 友だちや家族はかけがえのないものです。私は家族を亡くすことも、仲のよい友達を亡くすことも経験しています。亡くしてから、いろいろなことを思い返すと、後悔することばかりです。

 助けてもらったときに、もっと感謝の気持ちを口に出していたら。あのとき、もっと違う言い方ができていたら。そんなことを、よく考えます。友だちや家族の一人ひとりが自分にとって、どれだけ大切な存在だったのか。一緒にいるときは、なかなか気づきにくいものです。

(朝日新聞2006年12月15日掲載)

朝日新聞購読のご案内
新聞購読のご案内事業・サービス紹介

[PR]注目情報