現在位置:
  1. 朝日新聞デジタル
  2. ライフ
  3. 教育


いじめている君へ

いじめられる自分想像して

タレント・ソニンさん

ソニンさん
 いまいじめている君は、だれかにいじめられたことはありますか?

 私は小学校から高校まで、いろんないじめにあいました。ずっと在日コリアン向けの民族(みんぞく)学校に通っていたのですが、小学生の時は、寮(りょう)の先輩(せんぱい)から殴(なぐ)られたり、寮のそばにある山の上でふとんをしいて寝かされたりしました。高校では、クラスメートから無視されたこともあります。

 でも私は、進んでいじめに加わったことは一度もないつもりです。それは、いじめられる側のつらさをよくわかっていたからです。「私と同じ思いをさせてはいけない」と考えました。

 中学生の時に、こんな子がいました。小学生の時から同級生をいじめ続け、中学に入ったら、今度はみんなから、無視されるようになったのです。その子は反省して、いじめをやめました。

 一度、いじめられたことがあれば、人をいじめようとは思わなくなるはずです。いじめられたことがなくても、いじめられる立場に立ってみることはできます。想像(そうぞう)してみることは、できるでしょう。

 でも、いじめている君も、いじめられている子と同じくらい、つらいのではないでしょうか。君をいじめに向かわせる「何か」があり、それが何なのか、君自身にもわからないのかもしれないと思うのです。

 その心の内を、だれか近くの大人に打ち明けてほしい。そうして思いをはき出せば、もう、だれかをいじめなくてすむようになるかもしれない。

 いじめている子も、いじめられている子も、両方とも苦しい。そんな苦しさを抱える子どもたちに、大人たちも、勇気をもって立ち向かわないといけないと思う。

(朝日新聞2006年11月24日掲載)

朝日新聞購読のご案内
新聞購読のご案内事業・サービス紹介

[PR]注目情報