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(ニュースのおさらい)ニホンウナギがいなくなるの?

図拡大ニホンウナギが絶滅危惧種に?

 うな丼(どん)、うな重(じゅう)でおなじみのニホンウナギの数がものすごく減(へ)り、このままではいなくなってしまうかもしれないと心配されています。日本の環境省(かんきょうしょう)が絶滅(ぜつめつ)のおそれがある生きもの「絶滅危惧種(きぐしゅ)」にしたのに続き、世界版の絶滅危惧種のリストに載(の)せるための話し合いも始まりました。

■とり過ぎや川の変化で減った

 「絶滅」とは絶(た)えて滅(ほろ)んでしまうこと。例えば日本にも昔(むかし)はニホンオオカミというオオカミがいたが、今は一匹もいない。そのように、すっかり姿を消してしまうことを絶滅と言う。

 絶滅のおそれ(危惧)がある生きものを「絶滅危惧種」、そういう生きものを並べた一覧表(いちらんひょう)を「レッドリスト」と言う。レッドは赤、つまり赤信号がともっているという意味だ。環境省が作っている日本国内のレッドリストで2月、ニホンウナギは絶滅危惧種になった。

 世界の生きものに関しては国際自然保護連合(こくさいしぜんほごれんごう)(IUCN)のレッドリストがある。日本を含(ふく)む92の国や、政府機関(せいふきかん)、環境保護団体(ほごだんたい)が集まる世界最大の自然保護組織(そしき)だ。ここでも7月、亜種(あしゅ)を含む世界中のウナギ19種について、絶滅危惧種とするか検討(けんとう)を始めた。

 ニホンウナギは太平洋にあるマリアナ諸島(しょとう)のグアム島沖(おき)で産卵(さんらん)する。生まれた赤ちゃんは海流(かいりゅう)にのって日本や中国、台湾の方へやってきて川などで育つ。わたしたちが食べるウナギは、ニホンウナギの稚魚(ちぎょ)(シラスウナギ)を養殖(ようしょく)して大きくしたものが大半(たいはん)だ。

 シラスウナギは国内の河口(かこう)や川でとったり、外国から輸入したりする。国内の漁獲量(ぎょかくりょう)は50年前は232トンだったが、2年前はわずか5トンだった。また、親ウナギの漁獲量も約50年間で9割も減った。

 その原因について、専門家は(1)漁業でのとりすぎ(乱獲(らんかく))(2)川の環境悪化(3)海流の変化による日本などへ流れつく稚魚の減少――を主にあげている。漁業でとりすぎると、卵(たまご)を産(う)む親ウナギが減る。川岸がコンクリートで固められ、河口近くに水をせき止める施設(しせつ)ができると、すむ場所が少なくなり、エサになるエビなども減ってしまう。

 ウナギ漁が盛(さか)んな県では、これ以上減らないようにするための自主的(じしゅてき)な取り組みが始まっている。宮崎県と鹿児島県では、産卵のため海に向かうと言われる10〜12月は親ウナギの漁を禁止することを決めた。

■国際団体も絶滅を心配

 IUCNのレッドリストは、「絶滅」から「軽度懸念(けいどけねん)」「情報不足」まで8段階に分類(ぶんるい)されており、「絶滅危惧種」はこのうち三つ。リストは数カ月ごとに改訂(かいてい)されている。ウナギについても、専門家が科学的な根拠(こんきょ)にもとづいてどの段階に加えるかを検討している。検討が終わればどれかに登録(とうろく)される。

 IUCNのリストで絶滅危惧種になっても、とることや売買すること、食べることが禁止されるわけではない。しかし絶滅の危機(きき)にあることが世界中に知られることになり、どうやって保護していけばよいか、多くの人が考えるようになる。

 野生(やせい)の生きものを保護するために国際的な取引(貿易)を規制(きせい)する条約(じょうやく)がある。ワシントン条約という名で、ジャイアントパンダやアフリカ象(ぞう)なども規制されている。数が減った生きものをこの条約の対象とするかどうか決めるとき、IUCNのリストは有力な資料になる。

 規制対象とするかどうかは、条約を結んでいる国が提案(ていあん)し、会議で投票(とうひょう)した国の3分の2以上が賛成(さんせい)すると決まる。そうなると影響は大きい。「付属書(ふぞくしょ)1」に記載されると商業目的の国際取引は禁止される。「付属書2」だと、国際取引する時に輸出国の許可(きょか)が必要になる。

 実は、19種のウナギのうちヨーロッパウナギは、すでに取引が規制されている。2007年にワシントン条約の付属書2に記載されることが決まり、翌(よく)08年にIUCNのリストで「絶滅危惧1A類」に分類された。(神田明美)

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