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刑務所での子育て容認、医療・面会も充実 監獄法見直し

 法務省が検討している監獄法見直し案の骨子が2日、明らかになった。学者らでつくる行刑改革推進委員会の顧問会議で示された。刑務所内でも一定の条件のもとで子育てができるようにするなど、受刑者の処遇を大幅に改善する内容。これまでも1歳未満の乳児については例外的に施設内で受け入れる制度があったが、その対象を広げる。今国会に提出予定の「受刑者処遇法案」に権利として明文化することを目指す。

 法務省は今国会での法案成立を目指している。受刑者の処遇を改善するという大枠については与野党間で争いはなく、この規定についても認められる見通しだ。

 現在の監獄法には「幼児の携帯」という規定があり、女子の新規受刑者に乳児がいる場合、引き取り手を探す間の緊急的な措置として、1歳まで施設内で育てることができる。しかし、1歳を超える子どもについては法律に規定がないため、施設に預けるなど母子を引き離すしかなかった。

 名古屋刑務所の受刑者死傷事件の反省から発足した行刑改革会議が「受刑者の人権保障を十全なものとするべきだ」と提言したことを受け、法務省は監獄法の見直し作業を進めてきた。その中でこの問題も浮上した。「幼い子どもを母親から引き離すのは問題」との意見が強まり、適切な引き取り手がないなど一定の要件がそろった場合は、ある程度の年齢まで刑務所内で子育てを認めることが必要と判断した。

 骨子にはほかに医療の充実や面会の機会の拡大などが盛り込まれた。

 定期的な健康診断の実施や、受刑者の心身の状況を把握することを刑務所側の義務とし、必要に応じて、受刑者が指定する外部の医師の診断を受けられるようにする。また、刑務所の運営をチェックするため、学者らを交えた運営協議会を設置する方針だ。必要に応じて電話の使用や外出、外泊も認める。

 今回の監獄法の見直しは受刑者の権利や義務、刑務官の権限を明確にすることが柱となる。現在の監獄法の中から、判決が確定している受刑者の処遇についての規定を切り離して廃止して、新法を制定する。

      ◇

 監獄法見直しの法務省案骨子(抜粋)

《受刑者の権利義務の明確化》

・性犯罪や薬物など犯罪類型に応じた矯正教育の義務化

・一定の要件で受刑者が指名する医師の診断を許可

・刑務所内で子の養育を一定の要件で認める

《刑務官の職務権限の明確化》

・手錠や捕縄、拘束衣を使用する要件を規定

《面会など》

・親類のほか、必要な場合は友人の面会も認める

・最低基準として面会は月2回、信書は月4回を保障する

《人権救済、不服申立制度の充実》

・審査の処理期間を明記

・申し出を誠実に処理することを施設側の義務とする (02/02)








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