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育児ファイル

足と靴選び:4 「踏み返し」しやすい靴底 佐藤雅人

2007年07月01日

 小さな子どもが裸足で歩いているのを観察すると、足で床をけって前に進む「踏み返し」をしている。このときの足はつま先立ちの形である。

 靴を履いた場合、靴底が硬すぎると、この踏み返しが十分できない。子どもは大人のように、硬い靴底を曲げて前に踏み出す力がない。だから、指の付け根にある関節が自然に動けるよう、靴底の前から4分の1ぐらいのところが、ほどよく折れ曲がるとともに、力を抜くと再び元の状態に戻るものがよい。かつて多くの靴は、靴底の中央部が折れ曲がりやすく、この条件を満たしていなかった。これでは足底アーチ(土踏まず)もますます低くなってしまう。

 靴底が硬いうえ、前回述べた足首の前の部分に面ファスナーで調節する固定用ベルトがないと、さらにかかとも靴から外れやすく、靴が脱げてしまう。歩いている状態をビデオで詳しく分析すると、靴底が硬いと踏み返しが十分できず、また靴が脱げないように歩くので、歩幅も短くなる。これでは子どもが思い切り動けない。

 一方、小さな子どもの足は、十分な力がなく、足の後ろ側にある足根骨(そっこんこつ)の結びつきが緩い。体重をかけたときにかかとの外側が浮き上がる形になり、力が内側に集中し不安定になりやすいので、かかとを外から包み込む靴の腰革という部分でしっかりと補強する必要がある。一言で言うと、靴のかかとが型崩れするようなものはダメである。

 これまでに述べた条件が整えば、足の前側は余裕があって十分に指の運動ができ、かかとは靴にぴったりとおさまって動かず、踏み返しもしやすく、活発に動き回れる。

(整形外科医)

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