横浜市郊外の自宅近くの雑木林では夏休みになると、虫捕りの網とカゴを持った家族連れの姿をよく見かけます。親子がセミやトンボを追いかける様子はほほえましい限りですが、多くの場合、網をもって走り回っているのが父親だということが気になります。
素早く飛び回る虫を捕るのは小さな子どもでは無理と考えるのか、それとも昔の自分を思い出して父親の方が夢中になってしまうのか分かりませんが、こんな時、思わず「お父さん、間違っていませんか」と声をかけたくなります。
やはり、子どもに網を持たせて子ども自身が虫を追いかけて欲しいものです。自然の中を走り回り、やっとのことで狙った虫を捕まえた時の誇らしい顔は何にも勝る素晴らしさです。大人が代わりをしてしまったら、デパートで買うカブトムシと同じことではありませんか。
子どもにとって、虫たちは自然からの贈り物。自分で捕まえて初めて、ゲームやおもちゃの昆虫では得られない、「やったー」という満足感と虫への親しみがわいてくるのです。
「かわいそうだから逃がしてあげよう」と言っている大人もよく目にします。
命を大切にという「建前」でそう言うのでしょうが、子どもは捕らえた虫を死なせることを繰り返して、カゴの中で長く生きられないことを知るのです。
本物の生き物がどんなものか知って欲しくてカブトムシを買って与えるお父さん。お金を出したものは育てろ、網で捕まえた虫は逃がせ、では筋が通りませんよ。
(自然体験塾主宰)