現在位置:
  1. asahi.com
  2. ライフ
  3. 教育
  4. 子育て
  5. 朝日新聞記者の子育て日記
  6. 記事

赤ちゃんのレントゲン撮影にハラハラ

2008年7月7日

印刷

ソーシャルブックマーク このエントリをはてなブックマークに追加 このエントリをYahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

 いよいよ、先天性股関節脱臼かどうか、保健所で詳しく調べる日がやってきた。きちんと治療を受けて早期に治しておかないと、歩けなくなってしまう。大切な日なので、夫も一緒に付き添ってくれることになった。いつ仕事で呼び出されるか分からないので、朝一番で保健所に行き、真っ先に診察を受けた。

 大学付属病院から派遣されてきた小児整形外科医が診てくれることになっていた。股関節脱臼の有無を調べるためには、超音波検査の方がちぃちぃの体に負担が少ないが、保健所にはレントゲンしかない。医師がまず診察をし、やはりおかしいということになれば、レントゲンを撮りましょうと言われるのだろうか。どうしよう。私はまだ決めかねていた。

 ところが、医師は開口一番「まず、レントゲン撮ってしまいましょうか」と言うではないか。ちぃちぃの股関節を診もしないで、そんなこと言うなんて。抵抗を覚えた。赤ちゃんへの影響について質問したが、ちぃちぃの月齢で1回ぐらいなら問題ない、という。超音波診断をするなら、大学病院に来てくださいとも言われた。

 1週間後に初診の予約を入れた子ども病院では超音波検査をしてくれる。とはいえ、信頼できる医師に出会うまでは、どこの病院で治療に入るかは決められない。もしかしたら、この医師の治療を大学病院で受けることになるかもしれない。それに、ここでレントゲン写真を撮らなければ、きちんとした診断を聞くのも難しい。

 どうしたものかと思いながら、レントゲン室に向かった。私は最後までブツブツ反対していたが、夫が、ここは撮っておこうと決断した。レントゲン写真をこの目で見てみないことには、今日説明を受けても分かりにくい。古いレントゲン台にちぃちぃを載せて、私と夫でちぃちぃを支えて撮影した。

 後の祭りだが、子ども病院でレントゲンを撮ってもらえばよかったと後悔している。子ども病院では、大切な臓器をガードするカバーをきちんとかけてくれたからだ。放射線のレベルも赤ちゃん用により一層配慮してある。後の担当医に、保健所でレントゲン撮影してしまったことを相談したが、無駄に撮ることはよくないが、3回ぐらいは問題ないという。保健所のレントゲンは、子ども病院よりは、被爆量が多かったかもしれないが、飛行機に乗るとレントゲン3回分ですからね。と、教えてくれた。少しは安心したが、今後は気をつけたい。

 話は保健所の検査に戻るが、医師はレントゲン写真を診ながら、「股関節脱臼ですね」と診断を下した。その後、実際にちぃちぃを寝かせて足の開き具合を目で確認している。「60度ぐらいしか開いていないので、このまま脱臼を治すための装具を装着するのは足の付け根に負担をかけてしまう。まずは牽引することになるでしょう」と話した。

 3カ月健診で股関節の開きが悪いことを小児科医に指摘されてからというもの、育児の合間にせっせと先天性股関節脱臼について調べてきた。この医師が私たち夫婦に話してくれた内容は、私が調べてきた内容とほぼ変わらなかった。先天性股関節脱臼を治療する場合、リーメンビューゲル装具(あぶみ式つりバンド)というギプスのようなものを、赤ちゃんの全身に装着し、赤ちゃんが自分で足を動かすことで、脱臼している股関節を整復させる方法がある。赤ちゃんてすごい能力があるのだと驚いた。自分で整復してしまうなんて! ただ、リスクが伴い、足の付け根にある大切な部分が壊死してしまうことがある。歩けるようになるために治療をするのに、それでは困る。そのリスクを回避するために、この医師はちぃちぃにはまず牽引が必要という。ということは、しばらく入院になるのだろうか。

 医師は紹介状を書きながら、「来週にでも来てください。早い方がいいです」と言った。最初にレントゲンを撮影し、その後も触診してくれなかったことに不安は残ったが、知識は豊富そうで、何より治療による壊死のリスクを回避するための配慮をしてくれていることはありがたかった。

 これでほぼ、ちぃちぃの股関節脱臼がはっきりした。予想はしていたので、落ち着いて受け止められたはずだった。ところが、その日の夕方、カボチャの煮付けを思いっきり焦がしてしまった。考え込んでいて、気がつくと鍋の底が真っ黒になっていた。翌週の子ども病院の診察にも、激務の時期だったにもかかわらず夫が付き添ってくれた。どちらの医師にちぃちぃの治療を任せるかは、その後で決めることにした。

プロフィール

女性記者プロフィール(07年10月15日から)

1995年朝日新聞入社、34歳。前橋、福島総局、東京・名古屋本社学芸部などを経て、04年9月から東京本社文化グループに在籍。現在、第一子を出産し育休中。

検索フォーム
キーワード:


朝日新聞購読のご案内

[PR]注目情報

ここから広告です

広告終わり