現在位置:asahi.com>教育>子育て>パリ発 モード・ダンファン> 記事 ファッションピープルの「子ども」は犬?2008年01月15日 ●ファッション界の犬事情
2008年のパリの幕開けは、「喫煙禁止令」の施行からスタートしました。1年前から企業、病院、駅、空港などでの喫煙はすでに禁止されていたものの、年明けから始まった飲食店、ナイトクラブに及ぶ本格的な禁煙で、公共スペースから追い出された愛煙家のパリジャンたちが建物の入口付近に溜まり、タバコの煙雲を作っている光景を見かけます。 ヨーロッパのファッション界は、1月中旬のメンズコレクションとオートクチュール、そして2月初頭から始まるニューヨーク、ロンドン、ミラノ、パリと続くレディース・コレクションのために大忙しの季節を迎えます。 そんな忙しいファッション界のパリジャン、パリジェンヌの「子ども」はと言えば、何と言っても「犬」なのです。 ゲイやシングルの人口が多いファッション界では、犬を飼う人が増えています。話題はいつも犬の話。「うちの子はこんなふうに寝ていたの」と写真を見せ合ったりして、会話を弾ませています。今回は、そんなパリの犬事情についてご紹介しましょう。 ●犬に寛大なパリの街 パリでは、犬をどこへでも連れて行くことができるのをご存じでしょうか。大抵のレストラン、ブティック、ホテルへは自由に出入りすることができます。もちろんメトロやバスにも乗れますし、旅行には犬用のパスポートがあって、ヨーロッパ間では問題なく移動が可能です。 パリの有名ショールームMC2のオーナーの一人、ブノア・ジュテルさんの最愛の「娘」は、ゴールデンリトリバーのティポンシュちゃん(4歳)。朝、仕事場に一緒に通勤し、1階の入り口付近で人形と遊びながら、お客さんを出迎える役目です。大きな体で精一杯、愛想を振りまくため、セールスになくてはならない存在です。 ロンドンからパリへ職場を移したアタッシェドプレスのジョナサン・クロスさんも、パリに来て早速ジャックラッセルテリアを飼い始めました。「ロンドンではほとんどの場所に犬を連れて行くことができなかったけれど、犬に寛大なパリに来て、ついつい飼ってしまいました」。1歳半になるバディーくんは、プレスルームでジョナサンさんの足下でおとなしく寝ています。パリの犬はなぜか、ほとんど吠えないため、職場にいても邪魔になりません。 パリ在住のデザイナー堀海斗さんと古館郁さんが最近飼い始めたのは、イタリアングレーハウンドのコンテくん(5カ月)。アトリエのムードメーカーとして、みんなを和ませてくれます。忙しくストレスの多いデザイナーに「精神的な安らぎをもたらしてくれる」と、堀さんは言います。 ●ファッションと動物の融合 犬好きの編集長から生まれたファッションと動物が融合する雑誌「TRESOR」も人気を集めています。モード写真の中に犬や動物たちがとけ込み、犬のモデルがTシャツを着てポーズを取ったり、お勧めファッションやグッズ、グルメまでが紹介されています。 犬に寛大な街、パリで唯一困ることと言えば、犬の落とし物の多さでしょうか。歩道では罰金制度を設けて取り締まりを強化しましたが、なかなか日本のように犬のエチケット袋を持って散歩をする人が増えません。 車道の脇のいたる所に犬マークが描かれ、そこが所定の位置の印なのですが、犬はそんなに都合が良くありません。おしゃれなパリジャン、パリジェンヌたちも、この犬の落とし物にだけは、まだまだ悩まされる日々が続きそうです。 プロフィール
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