|
地域の安全のための防犯ボランティアに、岐阜県瑞穂市の朝日大学の大学生たちが取り組んでいる。学外の人たちと幅広くつき合うなかで責任感やコミュニケーションをとる力が養われ、就職にも有利に働いているようだ。
今月23日午後5時。少し薄暗くなった朝日大正門前に大学生6人が集まった。おそろいの青いパーカを着て、約30分間、ゴミ拾いをしながら大学周辺を散歩して回った。
3年の加田実由貴さん(21)は歩きながら、地図に丸印や「車の数が多い」などと書いた。「丸印はたくさんのゴミが捨てられていた場所。あとは気付いたことを書き込んでいます」。週2回の「散歩レンジャー」と名付けた活動で、別の地図にまとめて今後の活動に生かすという。
6人は、2年前に発足した朝日大の防犯ボランティア団体「めぐる」のメンバー(約30人)。大野正博教授(刑事法)のゼミ生が9年前、県警に協力してもらい、空き巣などの被害が多い場所をまとめた「防犯マップ」を作ったことがきっかけで活動が始まった。10月には、警察庁主催の「防犯ボランティアフォーラム」に中部地区代表として参加した。
ほかにも週1回、地域を巡回する「青色パトカー」に瑞穂市職員と一緒に乗り、市内の小学校の通学路の見回りをする。2年の鈴木清将(せいしょう)さん(20)は「見通しが悪いカーブを子どもたちが通っていて危ない、と気付く。なかなか話せない市職員と話ができるのもうれしい」。
防犯ボランティアにかかわった卒業生は約50人で、ほぼ全員が就職できているという。就職先は、警察や市役所、メーカーなどさまざまだ。大野教授は「勉強だけじゃなく、地域の人や警察、市役所など学外の人とコミュニケーションがとれるようになる。途中で投げ出せないと責任感も出てくる。それが就職に有利に働いているのでは」と分析する。
12月から就職活動に専念する予定の加田さん。目標の就職先は金融機関だ。「活動以外でも自分からゴミを拾うようになるなど、気付いたことを実践するようになった。積極性をアピールしたい」と話した。(竹下由佳)