現在位置:
  1. 朝日新聞デジタル
  2. ライフ
  3. 教育
  4. 小中高
  5. 記事
2012年11月29日14時45分

印刷用画面を開く

mixiチェック

このエントリーをはてなブックマークに追加

小学2年生の落語家 こども全国大会で特別賞 和歌山

写真:身ぶりを交えて落語を披露する「勇気出し亭うな晴」こと中部晴陽君=和歌山市岩橋拡大身ぶりを交えて落語を披露する「勇気出し亭うな晴」こと中部晴陽君=和歌山市岩橋

 和歌山市内を中心に落語を披露している小学2年生の男児がいる。落語に目覚めたのは3歳、人前で演じるようになってから1年以上といい、今年7月には子ども対象の全国大会で特別賞を受賞したほどの腕前だ。市内の落語愛好会関係者も「和歌山の落語が活気づく」と期待している。

 男児は和歌山市西浜の中部晴陽(なかべ・はるひ)君(8)。普段は国語や図工が得意科目で、テレビアニメ「ポケットモンスター」が大好きな小学生だ。しかし、和服に着替え、座布団を敷いた「高座」に上がると、滑らかな語り口の落語家「勇気出し亭うな晴(はる)」になる。

 母親の直美さん(40)によると、うな晴君が落語と出会ったのは2007年、ヒロインが落語家を目指すNHKの連続ドラマを見たことだという。うな晴君は自分で座布団を敷き、拍子木に見立てたカスタネットを打ち鳴らして遊んだ。直美さんは「カスタネットの使い方も教えてないのにびっくりした」と振り返る。

 寝る前に落語のCDを聴くのが日課となり、自然と内容を覚えた。「せんねん(先年)しんぜんえん(神泉苑)のもんぜん(門前)のやくてん(薬店)……」と、一続きの文の中に「ん」が43回登場する長い言い回しがある約10分間の古典落語「んまわし」も頭の中に入った。

 昨年8月、和歌山市内を中心に落語を披露する愛好会「わかやま楽落会」の寄席を見て、同会の落語教室に入り、本格的に稽古をスタート。同10月には、市内で開かれた落語会で「んまわし」を人前で披露し、デビューした。

 うな晴君は人見知りしない性格だが、デビュー時は「緊張し、声が出なかった」と振り返る。芸名の「勇気出し亭」は緊張を克服するため、「勇気出して」とかけて自分で決めた。ちなみに「うな」はウナギが好きな食べ物だからだという。

 楽落会の寄席や、高齢者施設の訪問など、人前での落語は十数回に上る。経験を積み今年7月、小中学生37人が出場した「こども落語全国大会」(宮崎県)に出場。出番直前に前歯が欠けたトラブルも、登場のあいさつで「歯がすーすーします」と審査員の笑いを誘った。大会では得意の「んまわし」を披露し、審査員特別賞を受賞した。

 楽落会の池田信義事務局長(57)は「受賞はほかの子どもたち励みにもなる。うな晴君を見に来るお客さんも増えた」と顔をほころばせる。うな晴君は「将来はマジックもできるような落語家になりたい」と話し、稽古を続けている。(野中良祐)

検索フォーム

おすすめ

この一冊で夭折の詩人の作品と生涯の全貌がつかめる、決定版みすゞ読本。

残業の常態化、保護者からの訴訟、職員の非正規化…危機に瀕する日本の教育のいま。

「体の一部でも生きていてくれれば」、と母親は臓器提供を申し出ました。

「全入時代」突入。有名私立大学のあの手この手の学生獲得競争をルポ。

さまざまな問題も抱えるPTA。新しいPTAのあり方について考える。

誕生会に誰を招待し、どの親とお茶して何を話すか…母親ってこんなにも生きづらいの?


朝日新聞購読のご案内
新聞購読のご案内事業・サービス紹介
  • 過去の朝刊
  • 過去のYou刊

[PR]注目情報

学校からのお知らせはこちらから

ジャンル別の最新情報はこちら
  • 大学
  • 中学・高校
  • 通信制高校

アンケート・特典情報