容器包装が少ない商品を消費者に買ってもらう社会実験を続ける神戸大発のNPO法人「ごみじゃぱん」(神戸市灘区)が、「リデュース・リユース・リサイクル推進功労者等表彰」の内閣総理大臣賞に選ばれた。受賞を記念して3日に神戸大で講演会を開く。
産業界や消費者団体などでつくる「リデュース・リユース・リサイクル推進協議会」(事務局・東京)が1992年から始めた表彰で、ごみ減量化などで優れた実績がある団体や個人が対象。今年は自治体などから121件の推薦があり、神戸市が推薦する「ごみじゃぱん」が最高位の総理大臣賞(個人・グループ・学校部門)に選ばれた。
「ごみじゃぱん」は、家庭ごみの6〜5割(体積ベース)を占める容器包装ごみを減らそうと、神戸大大学院経済学研究科の石川雅紀(まさのぶ)教授(環境経済学)が2006年に設立。翌年から石川教授のゼミ生が中心となって社会実験「減装(へらそう)ショッピング」を始めた。
商品全体に占める容器包装の重量が軽い商品を「減装(へらそう)商品」として推奨・宣伝し、消費者の行動を探るのが狙い。07年に神戸市東灘区の六甲アイランドのスーパーで1カ月間した実験では、レトルトカレーや菓子、シャンプーなどから容器包装が軽い280商品を選び、商品棚にカードをつけたりして宣伝した。
その結果、六甲アイランド全体で換算すると年間計51トン(推計値)の包装ごみの削減効果を確認。約3分の1の商品で売り上げが伸びたという。「消費者にきちんと情報を提供すれば、ごみを減量化でき、企業にとっても売り上げ増につながることを実証できた」と石川教授は話す。
実験は毎年続き、昨年は神戸市内のダイエー直営22店舗とコープこうべ鶴甲店(灘区)、アピタ大垣(岐阜県大垣市)の計24店舗が協力。また、昨年から山崎製パンが包装を減らした商品に「ごみじゃぱん」の「減装商品」マークをつけて販売を始めるなど「減装商品」は浸透しつつある。
受賞について、約30人の学生メンバーの一人、神戸大3年の大岡裕平さん(21)は「これを機に全国展開につながれば」と期待する。石川教授は「今後、事業者や消費者を交えた会議を開きたい」と意気込む。
3日の講演会は午後2時から、神戸市灘区六甲台町2丁目の神戸大出光佐三記念六甲台講堂で。「コミュニケーションでごみを減らす 減装ショッピングのすすめ」と題し、石川教授らが活動の成果や課題などについて話す。入場無料。問い合わせは神戸大大学院経済学研究科総務係(078・803・7245)へ。(堀田浩一)