【吉良隆夫】昨年3月11日の東日本大震災で被災した福島市の福島めばえ幼稚園主任の伊藤ちはるさん(40)が7日、太宰府市石坂の筑紫女学園大学で学生を対象に「被災地からの報告」と題して講演した。
教諭21年目。福島めばえ幼稚園の卒園者で、同園には担任だった教諭、教え子の教諭もいる。震災のためにライフラインが使えなくなっただけでなく、東京電力福島第一原発事故による放射能汚染にも見舞われた。
講演では当時をこう振り返った。「ナシ狩り、ブドウ狩りなどの遠足もだめ。運動会、発表会などこれまでとの変化、変化、変化に、室内でどうするかの工夫、工夫、工夫だった。どうせやるなら楽しくやろうと思った」
震災直後2〜3マイクロシーベルトだった空間放射線量は表土除去などで0.2〜0.3マイクロシーベルトに下がったが、九州と比べるとまだ高い。現在も園児が外で遊べる時間は1日30分程度しかないという。
伊藤さんは「子どもの笑顔のためにやるという保育の神髄は変わらない。母親のそばの応援者、理解者、共に歩む幼稚園の先生になれたらと思う」と話した。