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「新都立大」目玉学部の理念づくり、河合塾に調査委託

 東京都立大学など4大学を廃止し、大都市問題に取り組む新大学を発足させる東京都が、目玉となる都市教養学部のコースについて、理念づくりの補強などを大手予備校の河合塾(本部・名古屋市)に委託する。「大学の先生に検討をお願いしたが、旧来のタコツボ型の発想しか出てこなかった」と都は説明する。大学側からは「大学の理念を、受験産業に外注するのは信じがたい」という声が上がっている。

 河合塾によると、国公立大で学部やコースの設置趣旨など理念の部分について調査を委託されるのは初めてという。

 新大学は「大都市における人間社会の理想像の追求」を使命に掲げ、05年春の開校を目指す。この8月、石原慎太郎知事が構想を発表。学部長らを中心に準備委員会をつくり、カリキュラムなどの検討を進めている。

 河合塾に委託するのは「都市教養コース」「国際文化コース」の理念の補強。「社会学コース」など人文・社会系各コースの授業科目名を提案してもらったり、都市教養学部全体の設計、教養教育の英語、情報教育プログラムの設計なども補足してもらったりする。

 都は、今週中にも約3000万円の資料作成委託の契約を河合塾と結ぶ。委託書では、先進的な事例として国際基督教大(東京都三鷹市)、立命館アジア太平洋大(大分県別府市)などをあげ、これらの大学の調査分析も加味して、基礎資料をつくるよう求める。

 都の大学管理本部は委託した理由について、「大学の先生方は法学、経済学などの既存の学問分野での縦割りの検討は得意だが、学際的に横断するのは苦手。河合塾は大学評価手法の調査を経済産業省から委託された実績もあり、お願いすることにした」と説明する。

 一方、準備委員会の一員でもある都立大の南雲智・人文学部長は「横割りだから十分な案が書けないのではない。構想自体、都が勝手につくったもので、特に新しい都市教養コースは内容さえわからない。大学の理念を予備校に外注する発想は信じがたい」と言っている。

 石原知事の新大学構想は都市教養、都市環境、システムデザイン、保健福祉の4学部を設け、「単位バンク」で国内の他大学や海外の大学の単位を大幅に認める。新大学発足に伴い、都立大(八王子市)、都立科学技術大(日野市)、都立保健科学大(荒川区)、都立短期大(昭島市)は廃止になる。

 もともと都と4大学の関係者は昨年から新大学の内容を検討する会合を始め、カリキュラムの検討段階まで進んでいた。石原構想は、これを事実上白紙に戻した。

 このため、都立大の関係者らは石原流のトップダウンの手法に対し反発。都立大は茂木俊彦総長が批判声明を発表するなど、人文学部を中心に抵抗を続けている。 (12/05)







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