慶応大は2日、大学院医学研究科博士課程の院生に最高240万円を支給する奨学制度を新設すると発表した。医学部生の「大学院離れ」が指摘されるなかで、優秀な学生に大学院に進学してもらうのがねらいで、文部科学省によると、このような制度はきわめて珍しいという。
同課程は4年制で、1学年の定員は68人。奨学金は最高年60万円で、1、2年生は全員に支給。3年生はほぼ全員、4年生は一部に支給する予定。年間の学費(入学金を除く)は113万円なので、その半分強にあたる。支給総額は年間1億2千万円。
医学系の大学院をめぐっては、04年の臨床研修の必修化によって学部生の間に臨床重視の傾向が強まり、大学院への進学意欲が下がっているとされ、病因の解明や治療法の開発につながる医学研究の弱体化が心配されている。慶大では「医療の高度化にともなう研究と研究者の養成に大学院が果たす役割は大きく、優秀な学生が進学しやすい環境を整えたい」としている。