警察庁は24日、子どもを前と後ろに乗せる「3人乗り」をしても安全な自転車の要件を打ち出した。車体に十分な強度があることや駐輪した時の安定性が確保されていることなど6点。要件を備えた自転車が開発されれば、現在は禁止している3人乗りを容認する方向で、子育て中の親にとっては朗報になりそうだ。
要件は、同庁の検討委員会(座長・小川武史・青山学院大教授)がまとめ、国家公安委員会に報告した。業界団体は今年12月までに12タイプの試作車を作る予定。それぞれに安全性が確認されれば、来春にも、3人乗りを禁じている都道府県の公安委員会規則の改正手続きに入るという。
要件は、幼児2人を乗せた時に、十分な強度がある▽十分なブレーキ性能がある▽駐輪時に転倒しないよう安定性を確保する▽幼児用座席の取りつけ部分などにゆがみやねじれが生じない▽走行中にハンドル操作に影響の出るような振動が発生しない▽発進・停止時などの操縦性・安定性などが確保されている、の6項目。
検討委は、ハンドル部の前座席と後部荷台の後座席にそれぞれ体重25キロの幼児が乗ることを想定。六つの要件を満たすためには、駐輪時に簡単に立てられるスタンドや転倒を防ぐためハンドルを固定する装置を備えることや、発進時のふらつきを抑えるためにギアの変速装置をつけることなども考えられると指摘している。
3人乗りをめぐっては、警察庁が昨年末、自転車の教則に禁止を改めて書き込む方針を明らかにしたところ、子育て中の親からの「認められるべきだ」との声があがった。これを踏まえて同庁は4月、学識経験者や自転車業界からなる検討委員会を設けた。(野田一郎)