【鈴木剛志】我が子の心の成長が気になる。でも、触れ合いが少なく、成長しているかどうかが分かる行動を把握していない――。小学校に上がる前の子を持つ親が、そんな悩みを抱えていることが宮城県教育委員会の実態調査で浮かんだ。外で遊ばない我が子に気をもむ様子もうかがえる。
調査は10月、県内の公私立の幼稚園や保育所に子どもを通わせている約5万人を対象に実施。インターネットでのアンケートのため回答率は2%台にとどまったが、1264人(母親1073人、父親191人)から回答を得た。
子育ての悩みを複数回答で挙げてもらったところ、「学習や習い事などの教育」(440人)に続き、「子どもの心の発達」(397人)が多かった。その一方で、49・3%の親が、我が子が「落ち着きがない」「パニックを起こしやすい」といった行動をしているかを「知らない」「あまり知らない」と答えた。また、知識として発達障害について「知らない」「あまり知らない」と答えた親も62・8%に上った。
次に多い悩みは「子どもと触れ合う時間の確保」だ。子どもと平日に2時間以上触れ合う、と答えたのは母親が69・2%で父親は51・3%。母親では「4時間以上」が24・1%で最多だったが、父親では「約1時間」が29・8%で最も多かった。「約30分」以下の答えは父親で18・8%、母親でも12・5%あった。
仕事のために触れ合いの時間が作れない理由としては「休暇を取りやすい職場環境ではない」「職場の取り組みや理解が十分ではない」「収入減につながる」などが上位を占めた。
「外遊びや自然体験などの不足」で悩む親も多い。子どもの遊び場所は「室内が多い」が80・6%。外で友達と遊ぶのは「時々」「ほとんどしていない」が56・5%あり、キャンプなど自然体験の頻度も同様の答えが73・5%を占めた。
これに次ぐ悩みは「基本的生活習慣」。子どもが「午前7時までに起きる」は7割近く、「朝ご飯を毎日食べる」は9割以上を占めたが、問題は夜更かし。小学校に上がる前の我が子が「午後9時以降に寝る」が6割近くを占め、「午後10時以降」も1割を超えた。
子育ての悩みは誰に相談しているのか。複数回答で「配偶者・親」(1095人)、「友人」(778人)、「幼稚園や保育所の先生」(428人)が挙げられたが、「誰もいない」が51人もあった。親として成長するための学ぶ機会が地域で充実しているかについては、否定的な答えが6割以上を占めた。
子どもによる凶悪事件といった社会問題の続発を受け、県教委は昨年3月、「学ぶ土台づくり」推進計画を策定。幼児期を「社会性や道徳性で成長する時期」と位置づけて施策を打ち出し、PTAや幼稚園長、大学教授らによる有識者会議を定期的に開いている。今回の調査結果は計画を進めるうえでの基礎資料にするという。