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途上国の産品を労働に見合う価格で買い入れ、生産者の自立支援をめざす「フェアトレード(公正貿易)」。一般市場にも拡大しようと、消費者にわかりやすいように、一定基準を満たした商品を認証する国際運動が広がっている。日本でも、大手のカフェやスーパーに認証ラベル付きのコーヒーが並ぶようになってきた。
スターバックスのコーヒー豆売り場に足を運ぶと、「ハウスブレンド」「カフェベロナ」など、さまざまな商品と並んで、「フェアトレードコーヒー」が目に入る。
中南米産の豆を中心にブレンドした、軽い口当たりが特徴の商品だ。パッケージの表には二つの器を抱えた人を描いた絵と「トランスフェア」の文字。国際フェアトレードラベル機構(FLO)が認めた商品であることを示すラベルだ。
フェアトレードの商品を一般の市場にも広めようと、80年代末のオランダを皮切りに、ドイツなどで商品にラベルを付ける運動が始まった。97年には17カ国のNGO(非政府組織)などが参加し、FLOが発足した。
FLOは、生産方法や最低買い入れ価格、支払い方法などについて基準を設定し、それを守って輸入された商品にラベルを張ることを認める。これまでに、コーヒー、紅茶のほか、バナナ、ハチミツ、カカオ、サッカーボール、ジュースなどについて基準を定めた。
日本では、これまではNGOなどが手がける少数の商品に限られていたが、02年10月からスターバックスコーヒージャパン(東京都)がラベルをつけたコーヒーの販売を始めた。
価格は少し高めだが、「高校生や大学生から問い合わせが来るなど、特に若い人が関心を持ってくれているようです」と同社広報担当者は話す。
昨年9月からは、スーパーのジャスコなどを運営するイオン(千葉県)がフェアトレードラベルのコーヒーを扱うようになり、現在全国54店で販売する。企業活動についてのアイデア募集のキャンペーンで入選した、「日常生活を国際貢献と結びつけるパイプ役に」という提案がきっかけになったという。
トーホー(兵庫県)も昨年10月、ラベル付きの「恵みのアロマ・深いコクの味わい」を発売、関西、九州地区のスーパー、デパートなどに納める。
欧米では、フェアトレードラベル商品が一般のマーケットにも普及している。スイスではラベル付きバナナのシェアが25%、ハチミツが10%。ドイツのフォルクスワーゲンやドイツテレコムは、社内で飲むコーヒーをフェアトレードラベル商品に切り替えたという。
「ラベルがあると、消費者に説明しやすく、一般の市場でも扱いやすい。フェアトレードへの日本の消費者の関心は高まっており、広がりを期待している」と国内での業務を行う「トランスフェアジャパン」(東京都)の松木傑さんは話している。
(朝日新聞東京本社発行 2月2日付朝刊)
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