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年末・年始商戦でにぎわうデジカメ売り場=東京・秋葉原のヨドバシカメラで |
デジカメ市場、消耗戦 差別化は困難 「手ブレ補正」各社が装備
「新三種の神器」とはやされたのもつかの間、早くも市場が成熟してしまったコンパクトデジタルカメラ。各メーカーが新機種のセールスポイント作りに苦心している。「高画素・薄型・大画面液晶」の3大売り文句では消費者はもう動かず、松下電器産業が先行した「手ブレ補正」も各社が追随。差別化を図ろうと「防水」をうたう製品まで現れたが、消耗戦の末にメーカーの淘汰(とうた)も始まっている。
年末・年始商戦でにぎわう東京都心の家電量販店「ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba」のデジカメ売り場。担当者は「もう『画素数800万』といった売り文句では見向きもされない」と嘆く。薄さ1センチを切る製品や3インチの大きなモニター画面の製品も出始め、「高画素・薄型・大画面は、いずれも出尽くし感がある」。
05年のデジカメ国内出荷は初の減少になる見込み。カメラ映像機器工業会によると、前年比1.7%減の840万台になりそうだ。価格下落も激しく、京セラはついに撤退。コニカミノルタホールディングスもカメラ・写真フィルム事業全体を大幅縮小する。収益を保つには、簡単明快な新機能を持つ新製品を短い間隔で次々と発売する必要がある。
オリンパスは04年度に231億円の連結営業赤字に陥った。
菊川剛社長は昨年5月の決算発表で「高画素・薄型・大画面で出遅れた」と悔やんだが、時代は早くも変わってしまった。
●老舗はブランドに自信
最近の流行は、松下電器産業が04年に投入した手ブレ補正機能だ。
ただ、これも今や松下のお家芸ではない。富士写真フイルムは昨年3月、暗所でもブレない超高感度機能を開発。ソニーも11月、手ブレ補正と高感度で「ダブルでブレない」という「サイバーショットT9」を発売した。
こうした中で、「動画」に力を入れるのがカシオ計算機。11月発売の「エクシリム・カードEX―S600」では、動画撮影に手ブレ補正機能を付けた。三洋電機は今年2月、ハイビジョンで動画も撮影できる「DMX―HD1」を売り出す。
オリンパスが意識するのは高齢層だ。11月発売の「キャメディアSP―700」では、画面に表示される文字の大きさを従来の1.4倍にした。ペンタックスは防水に着目。10月発売の「オプティオWPi」は水深1.5メートルで約30分間撮影でき、水洗いもできる。「どこかが走れば付いていくしかない」(中堅メーカー首脳)という消耗戦の様相が深まっている。
一線を画してシェア上位を走るのが、ブランド力に勝るキヤノン。「画素などの単純な競争はしない。写真を撮るというカメラ本来の満足度と使いやすさを追求する」と動じない構えだ。同じ老舗(しにせ)企業のニコンもデジカメに経営資源を集中し、勝ち残りを図る。
(朝日新聞東京本社発行 1月13日付朝刊)
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老舗・ニコン、フィルムカメラ撤退へ デジカメに押され… 出荷、05年度14万台
1917(大正6)年創業の老舗(しにせ)カメラメーカーのニコンが、フィルムカメラから事実上撤退する。一眼レフ全8機種のうち6機種の生産を順次終了。残る2機種も新規開発をやめる。デジタルカメラに経営資源を集中するためだが、愛好家やプロに愛された往年の名シリーズは姿を消す。
生産を終えるのは、最高級機「F5」(税込み希望小売価格34万1250円)や「F100」(19万9500円)など6機種。プロ向けの「F6」(31万5000円)、初心者向けの「FM10」(3万8850円)の生産は続ける。
撤退の理由は、デジカメに押され、売れ行きが急減したため。ニコンは00年度にはフィルム一眼レフを108万台出荷したが、05年度は約14万台に落ち込む。デジタル一眼レフは160万台に伸びる見通しだ。カメラ事業の売上高に占めるフィルムカメラの割合は3%(04年度)に過ぎない。
ただ、デジカメ市場も競争激化で価格が下落。京セラが撤退し、コニカミノルタホールディングスもカメラ・写真フィルム事業を大幅縮小する。
一眼レフのデジタル化を進めるニコンは昨年「D70s」や「D200」などを発売して好調だが、ソニーや松下電器産業がデジタル一眼レフへの新規参入を計画しており、競争は激化しそうだ。
(朝日新聞東京本社発行 1月13日付朝刊)