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(ニュースに迫る)旭山動物園、真冬も熱い 動物生き生き、団体急増

2006年02月03日

写真

冬のメーンイベント「ペンギンの散歩」=北海道旭川市で、川津陽一撮影

 日本最北の動物園、北海道旭川市立の旭山動物園が、厳冬期を迎えても連日3000人近い入園者でにぎわっている。昨夏は7月から3カ月、入園者数全国一になった。珍獣がいるわけではない。動物の動きを見せる展示で人気に火がつき、昨年からは旅行会社が団体客を運んでくるようになった。今や、知床や富良野に迫る北海道の観光スポットだ。(吉田純哉)

 「目が合っちゃった」

 歓声は「ぺんぎん館」の前で起きた。

 吐く息も凍る零下15度近い寒さの中、1000人近い「人間の壁」の間を14羽のキングペンギンがペタペタと進む。入園者との距離は最短30センチ。4年目を迎えた「ペンギンの散歩」は、旭山の冬の風物詩になっている。

 極地圏にすむ動物たちにとって、冬の旭山の気候は生息地に近い。動きが活発になり、人気にさらに勢いをつけている。

●動員2位確実

 今年度の入園者数は昨年末で約179万人。前年度1年間を、すでに約34万人上回っている。今冬は週休2日を無休にし、開園時間も2時間延長して5時間にした。

 動物の種類で3.6倍、数で約4倍いる上野動物園は同じ時点で約262万人。昨年度2位の東山動物園(名古屋市)は約132万人。「今年の2位は旭山でしょう」。東山も白旗を上げる。

 今、入園者を下支えしているのは、急増している団体客だ。前年の2.7倍、入園者の約25%を占める。昨年6月から東京発のツアーを売り出した旅行会社最大手のJTB。「口コミで認知度が上がり、昨年は初めから旭山に行きたいとの声が出て企画した」という。

 現在、世界遺産の知床と並んで道内の一番人気という。昨夏は園の駐車場に、連日80台近い観光バスが列を作った。「『東京観光なしでもディズニーランドに行きたい』という感覚に近い」

 大阪からのツアーで昨夏に続いて訪れた女性(44)は「夏は人が多すぎて、観光バスの量に驚いただけだった。冬はゆっくり見られてよかった」。

 園の収入もうなぎのぼりだ。すでに前年度を2億7000万円上回る約9億円。人件費や飼育費などを差し引いても、ランニングコストは黒字のめどが立った。

 日本動物園水族館協会の北村健一専務理事は「公立の動物園は入園料3割、税金7割で運営している」という。上野でも達成できない黒字経営に、「旭山は画期的だ」と話す。

 人気の原点は「行動展示」と呼ばれる手法だ。姿、形を見せる「形態展示」ではなく、動物の能力や自由な動きを見せる。96年から本格導入した。

 旭山の動物たちは、右へ左へとよく動く。例えば、猛獣の施設は入園者が下から見上げる設計になっている。動物は入園者を見下ろす形になり、心理的に優位に立つ。アザラシやペンギンも水場を近くに作ることで、いつでも逃げ出せると安心感を持つという。

 筒状の水槽を上下するアザラシ、プールに飛び込むホッキョクグマ。冬になってますます元気な動物たちに、「やらせじゃなく自然の動きをしている。想像していた以上で感動した」と、金沢市の男性(70)は喜んだ。

●地元に200億円

 人口35万人余りの旭川市。地域経済は動物園の盛況に引っ張られている。市は地域への経済効果を、この9年で約200億円と試算する。

 JR旭川駅に隣接する旭川ターミナルホテルの稼働率は00年度の68.3%から、昨年度は88.1%に跳ね上がった。

 「旭山」の名称を使った商品は230点以上。北海道キヨスクと玩具メーカーのタカラ(本社・東京)が売り出したペンギンやアザラシなど4種類のチョロQは、5日間で約1万3000個売れた。

 市内の洋菓子店は、旭山の元飼育員で人気絵本作家・あべ弘士氏のイラストを包装に使ったシュークリーム「白くまシュー」を発売。1日1000個売れる主力商品になった。和菓子「旭山動物園の人気者」も、月間300万円を売り上げる。

 旭川商工会議所の幹部は「公共事業が減る中、明るい話題。観光は波及効果のすそ野が広い。多くの業者が恩恵を受けている」と話す。

●今がピーク?

 人気はいつまで続くのか。

 昨年度、100万人以上を動員した公立動物園は、旭山、上野、東山、天王寺(大阪市)、王子(神戸市)の5園。旭山以外は、100万人を超える大都市だ。市外からの客頼みの現状に、旭山自身「今年度がピーク。今後は下がっていくだろう」とみている。

 行動展示に伴い、多額の施設建設費もかかっている。96年度からの整備費は総額約30億円。ほとんどを市債(借金)で賄った。今夏完成する「ちんぱんじーの森」も約6億2700万円。市議会には「過剰投資ではないか」との批判もある。

 小菅正夫園長は「100万人を10年間維持するのが大きな目標。ただ、お客さんを入れるために動物に迷惑はかけられない。動物が何をしたいのかを考え、その仕組みを作っている」と話す。

(朝日新聞東京本社発行 1月29日付朝刊)


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