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(疑問解決モンジロー)おじさん・おばさん、何歳から?

2006年09月01日

表

  

 児童館で子どもと遊ぶボランティアをしていますが、最近、子どもから「おじさん」と呼ばれるようになりました。心はまだ20代なのに……。でも「おじさん」って、何歳からか決まっているのでしょうか? 「おばさん」は、どうでしょう? しかも、否定的な意味で使われることが多いようですが、なぜなのでしょうか?(京都市 アルバイト男性 31歳)

 ◆女性は30代前半から

 モンジローも、「おじさん」と呼ばれたらショックかも。

 広辞苑のおじさん、おばさんの項には「(主に年少者が)よその年配の男性(女性)を親しんで呼ぶ語」とある。「オバサン論」(筑摩書房)を書いた古典エッセイスト、大塚ひかりさん(45)に聞くと、両親のきょうだいを指すおじさん、おばさんから転じて、江戸時代中・後期ごろから、よその男女にも使われるようになったんだって。だから、年齢が定まっている表現ではないんだね。

 ただ、イメージとしてはどうか。10代が、何歳の人からおじさんやおばさんだと思っているか、東京の品川女子学院高等部でアンケートをした=グラフ。おじさんとおばさんでは少しずれがあり、おじさんは「30代後半」「40代前半」が多かったが、おばさんは「30代前半」から割合が高くなった。

 ただ、この年代だと、おじさんやおばさんという自覚がないかもしれない。博報堂生活総合研究所は03年、約390人にアンケートし、「実年齢」と、実際に自分が感じる「実感年齢」のずれを尋ねた。すると30〜40代の実感年齢は、男女とも実年齢より平均7・6歳若かった。つまり40歳の人でも、実際は32歳ぐらいにしか感じていないから、「まだおじさんじゃないのに」とか思うみたい。

 「おじさん、おばさんは中身次第で、年齢では区切れない」と話すのは、「女の産みどき」(WAVE出版)などの著書がある大内悦子さん(42)。「今の女性は、結婚しても仕事をやめないし、子どもを産んでも『女』をやめない。『かわいい40、50代』が増えている」

 男性にも「若返り現象」がある。西武百貨店池袋本店では、20〜30代の紳士服売り場に来る40〜60代が増えているという。「この年代は学生時代にファッションをかじっている人が多く、若い服に違和感はないようです」と同店紳士服飾部長の和田光史さんは話していたよ。

 ◆都市化進み疎ましく

 品川女子学院の生徒には、おじさん、おばさんのイメージも複数回答で聞いた。おじさんは、「おしぼりで顔をふく」(17人)、「つまようじでシーシーする」(11人)など。おばさんは、「電車に乗ると、空いた席に一目散に走る」(25人)が一番多く、「韓流ドラマにはまる」(21人)などが続いた。

 自由回答では、おじさんは、「傘でゴルフの素振りをする」「酔っぱらって絡む」。おばさんは、「おせっかい」「ずうずうしい」――。

 ウッキー、悪いイメージばかりでごザル。大塚さんによると、江戸時代に使われた「おばさん」には特に悪いイメージはなかったそうだよ。それが80年代前後から、都市化が進んで人とのかかわりが薄れ、おばさんの「世話焼き」が若者には「おせっかい」と受け止められるようになった。「オバタリアン」などの言葉とともにマイナスのイメージが定着していった、とみる。

 「最近の雑誌でも『おばさんでなく、大人の女に』といった否定的な論調が目立つ。男女の仲を結ぶなど、おばさんの『おせっかい』は社会に役立ってきたのに」と大塚さんは嘆く。

 ●モンジローの感想

 女子高生の声は参考になったけど、「首に汗垂らしているおじさんは許せない」などと聞くと、どうかなと思う。こうした「おじさん、おばさん蔑視(べっし)」の背景には「日本の若さ偏重傾向がある」(大内さん)らしい。最近は、年長者への敬意が軽んじられている気もするし。全国組織「おやじ日本」の二村好彦副会長は「おじさんでも『休日ゴロ寝』タイプは減り、活動的な人が増えている」。そんなところも見てほしいな。

     *

 monjiro@asahi.com

(2006年8月25日付け朝刊 生活2面)


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