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記事と写真|学習のポイント|ワークシートバックナンバー


稲作伝来、500年早まる 国立歴史民族博物館が発表


1.新説にみんなビックリ仰天

 学校で学んだことと違って、稲作の伝来が500年も早まるとするこの記事を読んだ人全員がビックリしたことでしょう。特に、教科書をよりどころとして勉強している児童・生徒の皆さんは、さっそく「どっちが本当なの」と先生に質問したくなります。そして先生の立場からは、「これは困ったなー」となるわけです。教科書会社も「さあ大変」。もちろん考古学会にとっては、この難問に白黒の決着をつけなければならない学問的な責務を負ったわけですから、この新説は衝撃的としか言いようがありません。

 この記事を手がかりに、これまでの定説とどこが違ってくるのか、慎重に読み込む必要がありそうです。教科書とは違う、言い換えれば教科書より新しいこの点が、新聞を教育に活用するNIEの醍醐味とも言えるでしょう。

2.ワークシートのポイント

(1)稲作伝来や金属器使用についての教科書の記述

 参考までに、手元にある小中高の歴史の教科書を抜粋しておきます。小学校の『小学社会 6上』(教育出版)には「米づくりの技術は、今から2300年以上も前に、朝鮮や中国から九州北部などに移り住んだ人々によって伝えられ、しだいに各地に広まっていきました。大陸からは鉄器や青銅器も伝わり、うすくてかたい弥生土器もつくられるようになりました。」と書かれています。

 中学校の『新しい社会 歴史』(東京書籍)では、「紀元前4世紀ごろ大陸(おもに朝鮮半島)から渡来した人々によって、稲作が九州北部に伝えられ、急速に東日本にまで広まりました。」「稲作とともに、青銅器や鉄器などの金属器も伝わりました。」となっています。

 高校の『詳説日本史』(山川出版社)では、「紀元前5〜4世紀前後と想定される縄文時代の終りころ、朝鮮半島に近い九州北部で水田稲作が開始された。」となっています。また、中国大陸では「紀元前6世紀ごろから鉄器の使用がはじまり、……」「弥生文化は、水稲耕作を基礎とし、鉄、銅と錫の合金である青銅などを用いた金属器、……などをともなう新しい文化である。」と記述されています。

 現在使っている歴史の教科書では、稲作の伝来や金属器の使用、弥生時代のはじまりなどについて、どのように書かれているか確認してみましょう。

(2)「考古学の常識見直し」とは

 ここで「常識」とはなにを指しているのでしょう。これまでの「常識」をどのように見直す必要がでてきたのでしょう。「考古学の常識」と「新説に基づく見直し」が書かれているところを、蛍光ペンやボールペンを使って色分けしてみると、違いがハッキリしてくるでしょう。

(3)加速器質量分析計(AMS)を使う放射性炭素(C14)年代測定法について

 文字が書かれている史料から年代をつかむことは容易でしょうが、文字の史料がない時代や文字そのものが存在しない時代を解くかぎは限られてきます。今回の研究成果は、加速器質量分析計(AMS)を使う最新のC14年代測定法を用いて得られました。この記事を読んでまとめることもできますが、「国立歴史民俗博物館」のホームページに、研究成果とともにこの年代測定法も詳しく載っています。

国立歴史民俗博物館 「弥生時代の開始年代について」

http://www.rekihaku.ac.jp/kenkyuu/news/index.htm

(4)いろいろな年代測定法

 年輪年代測定法、熱ルミネッサンス法、フィッショントラック法、土器編年法などが知られています。年輪年代測定法は「気象の変化に伴い、幅が広くなったり狭いままで経過する樹木の年輪成長の変化の仕方を利用する測定法」(知恵蔵2003)です。スギの年輪変化のパターンは、紀元前1313年まで1年きざみでわかるようになっているそうです。今回の研究でも、この年輪年代測定法による補正がおこなわれたことが記事から読みとれます。

3.発展学習として

 身近にある弥生時代の遺跡を訪ねてみましょう。また、身近にある歴史博物館を見学してみてはどうでしょう。これまでとは違った発見があるかもしれません。なお、今回の成果については、2003年の秋に「先端科学による歴史発見(仮)」(国立歴史民俗博物館)が開催される予定です。

 また、「縄文中期、500年古く 始まり、紀元前3500年」(2003年 5月26日 朝日新聞 朝刊)との記事が目に止まりました。日本の古代史の見直しが進みそうな状況があります。関連する記事をスクラップすることをおすすめします。



(藤沢市立長後中学校・有馬 進一)






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