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捕鯨論争ついて考えてみよう
- 食卓から消えたクジラ
万葉集にも12首「いさなとり」(鯨とり)が海や浜の枕詞として使われているように、古来よりクジラは私たち日本人の生活と深いつながりがありました。学校給食でクジラの立田揚げが定番メニューの代表選手であった時代を経て、1982年(昭和57年)IWC(国際捕鯨委員会)の商業捕鯨モラトリアム(一時停止)採択により、私たち日本人の食卓から、クジラは姿を消すことになります。2002年IWC下関会議の捕鯨問題に関する議論は、クジラに関する問題から世界の情勢が見えてくる複雑なものとなりました。今回は捕鯨問題をキーワードに考えてみましょう。
- 学習のポイント
(1)イルカはクジラって本当?
クジラはヒゲクジラと歯クジラの2種類に大別できます。ヒゲクジラにはシロナガスクジラやミンククジラなどの十数種がおり、主として沖アミや小さな魚を海水といっしょに口の中に入れ、ヒゲでこして飲み込みます。一方歯クジラは歯でイカや魚をとらえて飲み込みます。イルカも鯨の一種で、体長4メートルより大きいものをクジラ、これより小さいものをイルカと呼んでいます。
(2)クジラの飲み水って何?/クジラの音って何?
陸上生活をする哺乳類の仲間から、広大な海を生息場所にしたクジラの祖先。海に住む哺乳類であるクジラは広い海でどのような生活をしているのでしょう。クジラはどのようにして飲み水を得ているのでしょうか。クジラは高い音から低い音まで多様な種類の音を出すことができると言われています。このクジラの発する音はどんな働きをしているのでしょうか。
クジラの生態についてはまだまだ解明されていないことがたくさんあります。日本鯨類研究所をはじめクジラに関するホームページで調べてみましょう。
(3)捕鯨には長い歴史がある
B.C.2200年、北ノルウェー・ロドイの岸壁にクジラの絵が描かれ、はやくもギリシャの伝説にはクジラやイルカが登場します。日本でも古事記にクジラの記述があります。和歌山県の太地や山口県の下関のように捕鯨とともに歴史を刻んできた町もあります。太地、下関のクジラに関するホームページをひらいてみましょう。
http://www.town.taiji.wakayama.jp/
http://www.city.shimonoseki.yamaguchi.jp/
(4)捕鯨はゼロではない
現在も世界各地で捕鯨は行われています。アラスカでのホッキョククジラなどは原住民の生存のための捕鯨として認められています。小型の鯨類については、IWCの管轄外にあり捕獲されています。もちろん捕獲の枠内でのことです。IWCに加盟していない国は捕鯨をしています。捕鯨論争については2002年5月19日付朝日新聞の社説にもあるように、解決にむけた議論が進むことを期待したいと思います。
- 発展学習として
クジラについてはその生物学的特性として水生であり生活圏が広大であることが、行動観察を困難にしています。GPS(全地球測位システム)を使ったクジラ調査など、クジラに関する情報を収集し、クジラについてまず知ることから始めましょう。その上で捕獲についての自分の考えをもちましょう。捕鯨について賛成、反対それぞれの立場にたち、ディベートに取り組んでみると、捕鯨論争についての問題点が明らかになってくると思います。
(大阪市立天王寺中学校・植田 恭子)

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