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クーラーが働く仕組み |
◆藤原先生 おうちに新(あたら)しいクーラーがついたんだって。
◇ののちゃん うん。涼(すず)しいよ。でも、クーラーはどうして冷えるのかな。
◆先生 ののちゃんは「気化熱(きかねつ)」って、知ってる? 液体(えきたい)が蒸発(じょうはつ)して気体(きたい)(ガス)になるときに、気化熱と呼(よ)ばれる熱が必要(ひつよう)なの。その分、まわりの熱が奪(うば)われて、温度(おんど)が下がるのよ。
◇ののちゃん 知ってるよ。汗(あせ)が乾(かわ)いて蒸発すると、肌(はだ)がひんやり感(かん)じることだよね。
◆先生 そうよ。クーラーも、この気化熱を利用(りよう)して冷やしているの。クーラーの中にはガスが入っていて、このガスを液体にしたり、気体に戻(もど)したりしているのよ。
◇ののちゃん 蒸発して、なくなっちゃわないの?
◆先生 大丈夫。ガスを密閉(みっぺい)して循環(じゅんかん)させているのよ。冷やすには、まず、圧縮器(あっしゅくき)というポンプで、ガスに圧力(あつりょく)をかけるの。熱(あつ)くなるので、ファンを回した風(かぜ)で温度を下げると、液体になるわ。次に減圧器(げんあつき)で圧力を下げて気体になりやすい状態(じょうたい)にするの。ここまでが室外機(しつがいき)の中でおこなわれていることよ。
◇ののちゃん じゃあ、部屋(へや)の中の機械(きかい)は?
◆先生 気体になりやすい状態で送られてきた液体を、蒸発器で蒸発して気体に戻すの。そのとき、気化熱が奪われて、まわりの温度が下がるわ。そこへ室内(しつない)から取り入れた空気をファンで送ると、空気が冷やされて出てくる、という流(なが)れよ。冷蔵庫(れいぞうこ)も同じ仕組(しく)みで冷やしてるのよ。
◇ののちゃん どんなガスが入っているの。
◆先生 燃(も)えなくて、毒性(どくせい)もなく、低い温度で気体になるので、フロンが長い間使われてきたわ。
◇ののちゃん フロンは地球環境(ちきゅうかんきょう)に良くないって習ったけど。
◆先生 そうね。大気(たいき)中に出ると、オゾン層(そう)に穴(あな)を開けてしまう厄介(やっかい)な物質(ぶっしつ)だわ。だから、もうフロンの使用は禁止(きんし)されて、代わりにオゾン層を壊(こわ)さない代替(だいたい)フロンが使われているの。
◇ののちゃん そーか。そういえば、うちのクーラーは暖房(だんぼう)もできるんだよ。
◆先生 冷房と流れを逆(ぎゃく)にして、圧力をかけて熱くなった気体を室内の機械へ送り、暖めているのよ。両方できるから、空気の状態を調整(ちょうせい)する機械という英語(えいご)の「エア・コンディショナー」を縮(ちぢ)めて「エアコン」って呼ぶのよ。
◇ののちゃん どっちかを冷やして、どっちかを暖める機械なんだね。
◆先生 その通りよ。クーラーは部屋の熱を外にはき出しているので、使いすぎると、都会(とかい)の温度が高くなる問題(もんだい)にもつながるのよ。
(取材協力=松下電器産業コミュニケーショングループ主事・森田真司さん、構成=服部桂)
(朝日新聞社発行 7月24日付be)
◇調べてみよう
(1)エアコンで除湿(じょしつ)もできるよ。空気はどちらへ流れ、仕組みはどうなっているのだろう。
(2)オゾン層を壊すフロンと、壊さない代替フロンの違いは何かな。