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もし地面に直接レールを敷くと |
◇ののちゃん こんど電車(でんしゃ)で旅行(りょこう)に行くんだ。でね、いつもふしぎなんだけど、どうしてレールの下には砂利が敷(し)いてあるの?
◆藤原先生 もし枕木(まくらぎ)とレールを地面(じめん)にじかに敷(し)くと、列車はすごく重いので土にめり込んでいってしまうの。枕木の下の狭(せま)い面積(めんせき)の地面だけでは、重さを支(ささ)えきれないのよ。
◇ののちゃん 砂利があれば?
◆先生 あれは、正確(せいかく)には「砕石(さいせき)」というのよ。大きな岩を砕(くだ)いたもので、角張(かくば)ってるの。列車が載(の)ると、砕石が互(たが)いにガッチリかみ合って、重みを真下(ました)ばかりでなく、斜(なな)め下にも広く分散して伝(つた)えるの。だから、砕石とその下の地面が沈(しず)むことはほとんどないの。
◇ののちゃん 角張ってなかったら?
◆先生 丸っこい砂利では石粒(いしつぶ)どうしの抵抗(ていこう)が小さくて、やはり重さのかかる部分だけが沈んでしまうわ。それに、砕石でも大きさがそろいすぎると、沈下(ちんか)しやすいの。2〜6センチほどのものが適当(てきとう)にまじり合い、大粒(おおつぶ)な石のすき間を小粒なのが埋(う)めてくれるといいの。
◇ののちゃん へ〜え。
◆先生 砕石は十分な硬(かた)さも必要(ひつよう)よ。安山岩(あんざんがん)や砂岩(さがん)、花崗岩(かこうがん)がよく使われるわ。砕石はどこでも大量に手に入り、しかも安いの。水はけがよくて枕木も長持(ながも)ちし、雑草(ざっそう)が防げるのもいいところね。
◇ののちゃん どのくらいの厚(あつ)みで敷いてあるの?
◆先生 東京の山手線クラスの電車の本数だと、約45センチは必要だそうよ。それでも長い間には列車の重みで石が砕けたり、地面に押し込まれたりして目減(めべ)りし、レールが多少は沈んでしまうの。だから、砕石を足しながら枕木の下につき込んでレールを持ち上げる保線作業(ほせんさぎょう)をするの。山手線だと年1回は必要だそうよ。
◇ののちゃん その作業って、あんまり見ないよ。
◆先生 終電(しゅうでん)後に始めて翌朝(よくあさ)の始発(しはつ)までの間にやるの。保線が必要な交通量の多い路線(ろせん)ほど、この時間が短いので作業がはかどらず、年中、どこかでやっているの。これを何とかしようと、首都圏(しゅとけん)の線路では、砕石の層(そう)にセメントを注入してガッチリ固(かた)めてしまう工事(こうじ)を進めているわ。これで沈下が防(ふせ)げるそうよ。
◇ののちゃん 砕石を敷いていない線路もあるよね。
◆先生 例(たと)えば新幹線(しんかんせん)ね。最初につくられた東海道(とうかいどう)新幹線では砕石を使ったけど、それ以降(いこう)の新幹線は基本的(きほんてき)にコンクリートでつくった高架(こうか)の線路を走っているでしょ。下がしっかりしてるので、そこにコンクリートの厚板(あついた)を敷いてレールを取り付けているわ。保線作業はずいぶん少なくてすむそうよ。
(取材協力=JR東日本設備部・伊勢勝巳課長、沢田努副課長、構成=武居克明)
(朝日新聞社発行 7月31日付be)
◇調べてみよう
(1)地下鉄(ちかてつ)や路面電車(ろめんでんしゃ)のレールの下には砕石がないよ。どんなふうになっているかな。
(2)砕石の主な産地(さんち)には、どんなところがあるだろう。
(3)枕木の役目(やくめ)は何かな。