◇ののちゃん プラネタリウムに行ったら、星座の名前(なまえ)がたくさん出てきてびっくり。星占(ほしうらな)いでよく使う12の星座だけじゃなかったんだね。
◆藤原先生 そうよ。世界中で見える星座は88もあるの。新しく見つけた星の名前なんかを決める「国際天文学連合(こくさいてんもんがくれんごう)」が1930年ごろ、正式(せいしき)に命名(めいめい)したのよ。
◇ののちゃん そもそも、星座って何?
◆先生 昔(むかし)の人が、夜空(よぞら)で目立つ星の並(なら)び方を見て、動物(どうぶつ)や身(み)の回(まわ)りの道具(どうぐ)、神話(しんわ)の登場人物(とうじょうじんぶつ)などの形に見立(みた)てたのよ。
◇ののちゃん 動物の名前は思いつくよ。さそり座、おうし座、やぎ座……。
◆先生 神話の人物では、オリオン座とかヘルクレス座とかがあるわ。道具では、みずがめ座やコップ座やコンパス座……。けんびきょう座やぼうえんきょう座など、昔のハイテク機器(きき)の名もあるわ。
◇ののちゃん だれがそんな形を思い浮(う)かべたの。
◆先生 星座の原形(げんけい)は、4000年くらい前に今のイラクあたりの人たちが考え出したといわれてるけど、いまの星座のもとは、2000年ほど前にギリシャの学者(がくしゃ)プトレマイオスがまとめた「48星座」よ。
◇ののちゃん あれ、今の半分くらいしかないよ。
◆先生 西洋人(せいようじん)が世界に乗り出して、北半球(きたはんきゅう)からだけでなく南(みなみ)半球で見える星にも星座をつくったからよ。空の空いたところに新しい星座も追加されたし。
◇ののちゃん 日本から見えるのはどのくらい。
◆先生 一部だけ見えるのを含めると70くらい。沖縄(おきなわ)の石垣島(いしがきじま)だと84も見えるそうよ。
◇ののちゃん へー。意外(いがい)にすごいね。でも、何の役に立つの?
◆先生 はっきりしていないんだけど、季節(きせつ)を知ったり目的地(もくてきち)の方向(ほうこう)を確認(かくにん)したりする目印に便利(べんり)だったのかもね。
◇ののちゃん 西洋以外の星座は?
◆先生 明治時代(めいじじだい)に西洋の星座が伝わるまで、日本は中国の星座を使っていたのよ。約2500年前に作られたもので、300個近くもあったらしいわ。
◇ののちゃん すごい数だね。
◆先生 奈良県のキトラ古墳(こふん)や高松塚(たかまつづか)古墳に描(えが)かれていた天文図もそれに基(もと)づいているわ。おうし座のプレアデス星団を表す「すばる」や、北斗七星(ほくとしちせい)の「北斗」は、中国の星座名の名残なの。
◇ののちゃん 日本独自の星座はなかったんだ。
◆先生 そうでもないわ。例えば、さそり座は魚の釣(つ)り針(ばり)のようにも見えるから、瀬戸内海沿岸(せとないかいえんがん)では「魚釣り星」や「鯛(たい)釣り星」と呼ばれていたそうよ。
(取材協力=嘉数次人(かず・つぐと)・大阪市立科学館主任学芸員、構成=杉本潔)
(朝日新聞社発行 10月2日付be)
◇調べてみよう
(1)カシオペヤ座やペガスス座など、秋の代表的(だいひょうてき)な星座を探(さが)して、それらにまつわる話を調べよう。
(2)星と星を結(むす)んで、自分だけの星座を想像(そうぞう)してみよう。
(3)地球に接近中(せっきんちゅう)の火星を探そう。東の空で赤く輝(かがや)いているよ。