◇ののちゃん 夜空(よぞら)の星(ほし)はぜんぶ回(まわ)っているの?
◆藤原先生 そうよ。太陽(たいよう)や星座(せいざ)の星は「恒星(こうせい)」と呼ばれ、宇宙空間(うちゅうくうかん)のガスが集(あつ)まってできるの。ガスは渦巻(うずま)きながら集(あつ)まるので、恒星は渦の向(む)きに回転(かいてん)していて、自転(じてん)というのよ。
◇ののちゃん なぜガスが集まるとき渦ができるの。
◆先生 ガスは、集まる前も静止(せいし)していたわけではなく、何らかの動(うご)きをしていて、それが集まれば集まるほど速い回転運動(うんどう)になるの。フィギュアスケートの選手(せんしゅ)が、伸(の)ばしていた手足をたたんで体(からだ)に引きつけるほど、スピンが速(はや)まるでしょ。あれと同(おな)じ原理(げんり)よ
◇ののちゃん なるほど。
◆先生 太陽系(たいようけい)の場合(ばあい)だと、「原始(げんし)太陽系円盤(えんばん)」というガスの渦の中心(ちゅうしん)に太陽ができたのね。そして、中心以外(いがい)の場所でも、ガスが集まったり、ガスからできたチリがかたまった微惑星(びわくせい)が衝突(しょうとつ)・合体(がったい)したりして、惑星ができたの。
◇ののちゃん 惑星たちは太陽の周りを回っているんだよね。
◆先生 その通りよ。それを公転(こうてん)というのだけれど、小惑星も含め、惑星はすべて、黄道(こうどう)面(地球の公転面)を北極星(ほっきょくせい)の方から見て反時計回(はんとけいまわ)りに公転しているわ。これが、かつての円盤の回転の向きだからよ。
◇ののちゃん 一周する時間も同じぐらいなの?
◆先生 いいえ。それは公転周期(しゅうき)というんだけれど、太陽に近い惑星ほど太陽の引力が強く、これと釣(つ)り合う遠心力(えんしんりょく)がいるので、速く動いているの。だから太陽に近い惑星ほど公転周期は短いのよ(表)。
◇ののちゃん 太陽系自身も公転しているの?
◆先生 そうよ。太陽系は銀河系の中にあり、銀河系の中心の周りを、約2億年の周期で公転しているわ。
◇ののちゃん 惑星の自転の理由も恒星と同じなの?
◆先生 そう単純(たんじゅん)じゃないわ。惑星ができる時に流れ込んだガスの動きや微惑星、小惑星などが強く衝突した時の力で回転するようになったの。ガスが流れ込んだ向きは原始太陽系と同じだから、ガス主体(しゅたい)の木星と土星は公転と同じ向きに自転してるのよ。
◇ののちゃん ふーん。
◆先生 微惑星など固体(こたい)のかたまりは、ガスと違ってあらゆる方向から互いに衝突(しょうとつ)・結合(けつごう)して惑星を作るの。だから、岩石や氷が主成分の惑星は公転と同じ向きに自転しているものもあれば、逆向きのものもあるし、天王星(てんのうせい)や冥王星(めいおうせい)のように自転軸(じく)が「横倒し」になっている惑星もあるのよ。
◇ののちゃん 公転や自転をしない星はないの?
◆先生 星ができるときはいつも「縮む」「ぶつかる」段階があるので、そこで必ず回転が生まれるの。
(取材協力=井田茂・東京工大教授、構成=武居克明)
(朝日新聞社発行 4月2日付be)
◇調べてみよう
(1)太陽系の惑星のうちで、公転と逆向き(時計回り)に自転している惑星が一つあるよ。どの星だろう。
(2)太陽の自転周期は何日だろう。
(3)太陽系と銀河系の大きさは、それぞれどのくらいか、調べてみよう。