◇ののちゃん 太陽(たいよう)の周(まわ)りを回(まわ)っている星(ほし)の順番(じゅんばん)は、内側(うちがわ)から水金地火木土天海冥(すいきんちかもくどてんかいめい)なんだってね。お兄(にい)ちゃんが言っていたよ。
◆藤原先生 あら、よく覚(おぼ)えたわね。
◇ののちゃん 曜日(ようび)の名前(なまえ)とよく似ているよね。
◆先生 そう、曜日の名前も太陽の周りを回っている惑星(わくせい)と呼ばれる星の名前からつけられたのよ。
◇ののちゃん でも順番が違(ちが)うみたいだよ。
◆先生 曜日の並(なら)び順は、ののちゃんが覚えた惑星の並び順に、ある仕掛(しか)けをして作られたものなのよ。まず古代(こだい)の人は、地球(ちきゅう)からみて惑星と月(つき)と太陽を遠(とお)い順に並べると、土星(どせい)、木星(もくせい)、火星(かせい)、太陽、金星(きんせい)、水星(すいせい)、月という順番になると考えたのね。そして、惑星たちがこの並び順に従(したが)って私(わたし)たちの時間(じかん)を支配(しはい)している、と考(かんが)えたそうなのよ。
◇ののちゃん でもまだ、曜日の順番と違うよ。
◆先生 ここからちょっと難(むず)しくなるからよく聞(き)いてね。惑星たちはこの順番で1時間ごとに世(よ)の中を支配(しはい)すると思(おも)われていたの。最初(さいしょ)の日の最初の1時間目は土星が支配する時間で、次の1時間は木星の時間という順番ね。このまま1時間ごとに惑星を当(あ)てはめていくと、25番目となる次の日の1時間目は太陽に当たるわけ。この順で行くと、その次の日の1時間目の星は何になるか分(わ)かる?
◇ののちゃん ええとね、ええとね、指(ゆび)で数(かぞ)えるとね、ああ分かった、月だ。
◆先生 そう、月で正解(せいかい)。最初の日の1時間目を支配するのが土星、そして次の日の1時間目が太陽、その次の日は月という順番になるでしょ。ほら、土、日、月と曜日の順番になった!このようにその日の1時間目を支配する惑星がその日を代表(だいひょう)する星だと考えられていたため、その惑星の名前がそのまま曜日の名前となったというわけね。
◇ののちゃん こんなことを決(き)めたのは誰(だれ)なの?
◆先生 ローマ時代(じだい)の歴史書(れきししょ)の中でこの曜日の並(なら)び方を紹介(しょうかい)したカシウスという歴史家(れきしか)によると、最初に曜日を使(つか)ったのはエジプト人(じん)だそうよ。でもメソポタミア人だという説(せつ)もあるわ。
◇ののちゃん この順番だと1週間は土曜から始(はじ)まっちゃうよね。
◆先生 最初は週の始まりは土曜だったそうよ。でもキリスト教(きょう)が広(ひろ)がったあとは、キリストが復活(ふっかつ)した日が日曜日とされたので、その日が神(かみ)と一緒(いっしょ)に過(す)ごすお休みの日と決められて、1週間が日曜日から始まるように変わったそうよ。
◇ののちゃん そういえば今日は日曜なのに、先生はなんで学校(がっこう)にいるの?
◆先生 そういうののちゃんだってランドセルを背負(せお)って来てるじゃない。
(取材協力=大阪市立科学館・嘉数(かず)次人(つぐと)主任学芸員、構成=久保田裕)
(朝日新聞社発行 6月25日付be)
◇調べてみよう
(1)1月、2月とか1カ月とかいうのに、「月」を使うのはなぜだろう。
(2)1日を「ついたち」と読んだり、12月31日を「おおみそか」と呼んだりするのはなぜだろう。日にちの不思議(ふしぎ)なよび方を探(さが)してみよう。