◇ののちゃん この前(まえ)、コンセントをよく見(み)たら、右(みぎ)と左(ひだり)の切(き)れ込(こ)みの長(なが)さが違(ちが)うことに気(き)がついたの。これってどういうこと?
◆藤原先生 よく気がついたね。短(みじか)いほうの長さは7ミリ、長いほうは9ミリ。壁(かべ)のコンセントでは、左側(がわ)が長い切れ込みがくるように決(き)められているのよ。
◇ののちゃん 変(へん)だなぁ。おもちゃに入(い)れる電池(でんち)の向(む)きを逆(ぎゃく)にすると動(うご)かなくなるけど、テレビや扇風機(せんぷうき)では、プラグを逆に差(さ)し込んでもちゃんと動くよ。
◆先生 電池は直流(ちょくりゅう)といって、プラスとマイナスが決まっていて、電気の流(なが)れる方向(ほうこう)が決められているから、逆にはできないの。でも家(いえ)の電気は交流(こうりゅう)といって、プラスとマイナスが毎秒(まいびょう)何十回も入れ替(か)わるから、プラスとマイナスを区別(くべつ)しなくてもいいのよ。
交流にしているのは、そうした方が電気を送る効率(こうりつ)がいいからなのね。でも、変電所(へんでんしょ)から2本の線(せん)を通(とお)って家まできたうちの1本は、地面(じめん)に接続(せつぞく)されていて、そっちを基準(きじゅん)の0ボルトにしてあるの。それがコンセントの左側だわ。こちらを「接地(せっち)側」といいます。もう一方は「電圧(でんあつ)側」といって、プラスになったりマイナスになったりします。
◇ののちゃん 地面に接続だから「接地」ってこと? でも、なんでそんなことをするの?
◆先生 変電所の何千(なんぜん)ボルトという高(たか)い電圧が家庭(かてい)に入ってこないようにするための工夫(くふう)なんだって。日曜beの今年5月21日号の「今(いま)さら聞(き)けない」アースの回(かい)にも書(か)いてあったわ。この工夫がしてあるから地面に接続していない電圧側の線に触(さわ)ると感電(かんでん)する可能性(かのうせい)があるけど、接地側は0ボルトだから感電しないんだって。でも、いくら接地側といっても、配線(はいせん)が間違(まちが)っていることがまれにあったりするから、絶対(ぜったい)に触らないでね。
◇ののちゃん わかった。ところで、穴(あな)が三つあるコンセントも見たことがあるけど、あれは何(なに)?
◆先生 水の近(ちか)くで使(つか)うので感電の危険(きけん)性がある洗濯機(せんたくき)や、電子(でんし)レンジでは、プラグに緑色(みどりいろ)の3本目の線がついていることがあるわね。あの線を地面に接続しておくと感電事故(じこ)が、よりおきにくくなるんだけど、三つ穴コンセントは、そうした接地を簡単(かんたん)にするための工夫なの。
◇ののちゃん 違う形(かたち)のコンセントも見たけど。
◆先生 エアコンなどで使われる200ボルト用(よう)のことね。一般的(いっぱんてき)な100ボルト用の製品(せいひん)を差せないように形を変(か)えてあるの。外国(がいこく)のコンセントは、形も電圧もいろいろ。ちなみに米国(べいこく)でコンセントといっても通(つう)じないの。英語(えいご)ではふつうアウトレットといいます。
(取材協力=日本配線器具工業会・福田和典さん、渋江伸之さん、構成=服部桂)
(朝日新聞社発行 7月30日付be)
◇調べてみよう
(1)最近、200ボルトで動く家電製品が増えている。どうしてかな。
(2)外国の電圧はどのくらいかな。国(くに)ごとに調べてみよう。
(3)外国のコンセントは日本のものとは形も違っている。これも国ごとに調べてみよう。