現在位置:asahi.com>教育>NIE>ののちゃんのDO科学> 記事 ![]() アイスクリームに賞味期限ない?京都市・吉田友香さん(新小6)からの質問 2007年04月03日
◇ののちゃん うちの冷蔵庫(れいぞうこ)の奥(おく)をのぞいたら、アイスクリームがたくさん出(で)てきたよ。 ◆藤原先生 前(まえ)に買(か)ったのを忘(わす)れていたのね。 ◇ののちゃん うん。でも、古(ふる)くないかなと思(おも)って箱(はこ)を見(み)たんだけど、賞味期限(しょうみきげん)が書(か)いてなかったよ。 ◆藤原先生 アイスクリームは賞味期限を表示(ひょうじ)しなくてもいいことになっているの。政府(せいふ)、厚生労働省(こうせいろうどうしょう)や農林水産(のうりんすいさん)省が決(き)めたルールで認(みと)められているのよ。 ◇ののちゃん 冷凍庫(れいとうこ)に入(はい)っているから、味(あじ)が落(お)ちないってこと? ◆藤原先生 きちんとした温度(おんど)で保存(ほぞん)していれば、いたみにくいことがわかっているから、賞味期限を書かなくてもいいことになっているの。表示しなくていいのは「アイスクリーム類(るい)」。脂肪(しぼう)の割合(わりあい)とかが少(すく)ないアイスミルクやラクトアイスも入るわ。 ◇ののちゃん そういえば、箱に「マイナス18度以下(いか)で」ってあったよ。 ◆藤原先生 そう。いま売(う)られている冷凍冷蔵庫のほとんどが、食(た)べものをその温度まで下(さ)げられるの。これだと2年間(ねんかん)くらいしまっておいてもアイスクリームの味はほとんど落ちないんだって。万(まん)が一(いち)、おなかをこわすような細菌(さいきん)が入っていても、それ以上(いじょう)増(ふ)えることはないそうよ。細菌は水(みず)があると増えるけど、この温度だと全体(ぜんたい)の9割(わり)くらいが凍(こお)ってしまうの。 ◇ののちゃん 凍っていても、死(し)んじゃうわけではないんだね。 ◆藤原先生 そう。だから、つくる時(とき)の管理(かんり)が大切(たいせつ)よ。牛乳(ぎゅうにゅう)などの原料(げんりょう)を混(ま)ぜたあと、68度で30分間(ぷんかん)あっためて殺菌(さっきん)することが決められているの。これよりも高(たか)い温度で、短(みじか)い時間(じかん)加熱(かねつ)することもあるわ。そうして細菌の数(かず)が安全(あんぜん)に問題(もんだい)がないくらいにまで減(へ)るようにしているの。 ◇ののちゃん 殺菌するなら、古い牛乳でつくっても大丈夫(だいじょうぶ)かな。 ◆藤原先生 だめ。加熱で大部分(だいぶぶん)の細菌は死ぬけど、なかには体(からだ)の毒(どく)になる物質(ぶっしつ)をつくる種類(しゅるい)もいて、この毒は加熱で消(き)えないこともあるの。お菓子(かし)メーカーが期限の切(き)れた牛乳でシュークリームをつくったりして問題になったでしょう。 ◇ののちゃん うちのアイスはまだおいしいよね。 ◆藤原先生 そうね。理屈(りくつ)の上(うえ)では5年くらいしまっておいてもほとんど劣化(れっか)しないといわれているの。でも実際(じっさい)には、冷蔵庫を何度(なんど)も開(あ)け閉(し)めすることが多(おお)いでしょう。そうするといったん溶(と)けてしまったり、水分(すいぶん)が蒸発(じょうはつ)したりして、舌触(したざわ)りが悪(わる)くなってしまうのよ。やっぱり、早(はや)めに食べたほうがいいの。先生も手伝(てつだ)ってあげるから。
(取材協力=上田成子・女子栄養大教授、日本アイスクリーム協会、構成=田村建二)
(朝日新聞社発行 4月1日付be)
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