現在位置:asahi.com>教育>NIE>ののちゃんのDO科学> 記事 ![]() デジタルテレビが遅れるのは?大阪府・小山保男さん(60)からの質問 2007年06月25日
◇ののちゃん おうちに新(あたら)しいテレビが入ったんだ。大画面(だいがめん)ですごい迫力(はくりょく)。買(か)ってよかったなあって、みんないってる。でも不思議(ふしぎ)なんだよ。古(ふる)いテレビを同時(どうじ)につけると、映(うつ)っている画面に時間(じかん)のずれがあるの。 ◆藤原先生 新しいテレビは、きっと地上(ちじょう)デジタル放送(ほうそう)を映(うつ)していたのね。ずれができるのは、デジタルとアナログの放送の仕組(しく)みの違(ちが)いが原因(げんいん)よ。どっちの画面が遅(おく)れているか、気(き)づいたかな。 ◇ののちゃん デジタルの方がいつも遅(おそ)い気がする。 ◆先生 そうね。スポーツなどの実況中継(じっきょうちゅうけい)を比(くら)べてみてみるとすぐわかるわ。デジタル放送はアナログ放送に比べて少なくとも約(やく)2秒(びょう)遅く映像(えいぞう)が届(とど)くの。 ◇ののちゃん デジタルは最新技術(さいしんぎじゅつ)なのに変(へん)なの。 ◆先生 デジタルは画面がきれいでしょう。それにはより多くの情報(じょうほう)が必要(ひつよう)なんだけど、家庭(かてい)に届けるには、信号(しんごう)の圧縮(あっしゅく)と変調(へんちょう)という作業(さぎょう)をしてから電波(でんぱ)に乗(の)せているの。その作業に、ほぼ1秒かかるのよ。 ◇ののちゃん テレビ電波は、アナログでもデジタルでも速(はや)さは違わないの。 ◆先生 そうよ。放送局から家庭まで速さは同じ。ここでは差(さ)が出(で)ないわ。次(つぎ)に、家庭のテレビに電波が届いてから画面に出るまで、デジタルはさらに約1秒かかるの。デジタルテレビの中の電子回路(でんしかいろ)で、信号の復調(ふくちょう)と復元(ふくげん)という作業をしているためだわ。復元は圧縮の逆(ぎゃく)の作業のことよ。 ◇ののちゃん 約2秒ぐらいの違いがあるんだ。 ◆先生 ところが、そうとも限(かぎ)らないのよ。たとえば、NHKでは、東京(とうきょう)から大阪(おおさか)や福岡(ふくおか)などの拠点局(きょてんきょく)を経(へ)て地域(ちいき)の放送局(ほうそうきょく)に信号が行(い)く場合(ばあい)があるわ。拠点局で復元し、また圧縮などの作業をするので、遅れが二重(にじゅう)に起(お)きるの。このため、ずれは最大(さいだい)で約4秒になる場合があるわ。 ◇ののちゃん 時報(じほう)は、ずれないのかな。 ◆先生 それはテレビ局もわかっていて、デジタル放送では、秒針(びょうしん)がある時計(とけい)の時報は流(なが)さないの。秒針がある時報は、アナログの教育(きょういく)テレビで、それも正午(しょうご)の時(とき)だけしか残ってないわ。画面の隅(すみ)に数字(すうじ)で時刻(じこく)が表示(ひょうじ)される時間帯(じかんたい)があるけど、これはあとから数字を写(うつ)し込(こ)んでいるの。 ◇ののちゃん 秒はわからないよね。 ◆先生 そうよ。デジタルテレビによって復調と復元にかかる時間が微妙(びみょう)に違うの。画像(がぞう)をくっきりさせたり、黒(くろ)を強調(きょうちょう)したりなどメーカーによって特徴(とくちょう)が違うからよ。電子回路で作業する時間はまちまちで、テレビ局側(がわ)はどうしようもないの。表示される時刻は分までで、秒は厳密(げんみつ)に合(あ)ってはいないわ。「ほぼ正(ただ)しい」としかいえないそうよ。 (取材協力=NHK広報部、構成=平子義紀)
(朝日新聞社発行 6月24日付be)
ののちゃんのDO科学 バックナンバー
|
ここから広告です
広告終わり ここから広告です [PR]注目情報ここから広告です 広告終わり 一覧企画特集
どらく
鮮明フル画面
朝日新聞社から |