現在位置:asahi.com>教育>NIE>ののちゃんのDO科学> 記事 ![]() 鳥の害、どう防ぐ?大阪府・植田(うえだ)とみ子さん(58)からの質問 2007年08月06日
◇ののちゃん おばあちゃんが「カラスがゴミを散(ち)らかしてかなわん」って、いつもプンプンしてるの。 ◆藤原先生 どの地域(ちいき)でも問題(もんだい)になっているわね。でも、カラスのこと、どれぐらい知(し)ってる? ◇ののちゃん くちばしが太(ふと)いハシブトガラスと、細(ほそ)いハシボソがいるよね。 ◆先生 ハシブトはお肉(にく)も好(す)き。都会(とかい)でゴミをあさっているのは、ハシブトよ。 ◇ののちゃん 街路樹(がいろじゅ)や電柱(でんちゅう)の上(うえ)でも、巣(す)を作(つく)っているみたい。子育(こそだ)て中(ちゅう)に巣の下(した)を通(とお)ると、親(おや)ガラスが攻撃(こうげき)してきて怖(こわ)いよー。 ◆先生 本当(ほんとう)ね。都会の巣の材料(ざいりょう)の9割(わり)は、針金(はりがね)ハンガーなんだって。だから、物干(ものほ)しなどに放置(ほうち)してはだめよ。ごみを出(だ)す場合(ばあい)にも、ネットで覆(おお)ったり、ふた付(つ)きのゴミ容器(ようき)に入(い)れたりすることも忘(わす)れないで。 ◇ののちゃん 黄色(きいろ)いゴミ袋(ぶくろ)は、カラスが狙(ねら)わないって、新聞(しんぶん)で読(よ)んだけど。 ◆先生 宇都宮大学(うつのみやだいがく)のカラス博士(はかせ)が開発(かいはつ)したゴミ袋のことね。カラスの視覚(しかく)は、黄色に敏感(びんかん)に反応(はんのう)するの。だから、半透明(はんとうめい)の袋に特殊(とくしゅ)な色素(しきそ)を混(ま)ぜると、カラスは袋の中身(なかみ)が見(み)えなくなるの。自治体(じちたい)の実験(じっけん)でも、かなりの効果(こうか)が確(たし)かめられたそうよ。特殊な色素がミソだから、黄色いだけの類似品(るいじひん)では効果はないそうよ。 ◇ののちゃん ハトの被害(ひがい)も深刻(しんこく)よね。団地(だんち)のベランダに入(はい)り込(こ)んで、ふんをするでしょう。 ◆先生 ふんや羽毛(うもう)には、アレルギーを引(ひ)き起(お)こしたり、肺炎(はいえん)を起こしたりする病原体(びょうげんたい)が含(ふく)まれていることがあるから、高齢者(こうれいしゃ)や幼児(ようじ)など抵抗力(ていこうりょく)の弱(よわ)い人(ひと)は注意(ちゅうい)が必要(ひつよう)よ。 ◇ののちゃん 大(おお)きな目(め)を描(か)いた風船(ふうせん)、キラキラ光(ひか)るテープや円盤(えんばん)、磁石(じしゃく)を使(つか)った鳥(とり)よけグッズなどは、効果があるの? ◆先生 残念(ざんねん)ながら、どれも、効果は、一時的(いちじてき)なものらしいわ。 ◇ののちゃん どうしたらいいの。 ◆先生 鳥は警戒心(けいかいしん)が強(つよ)く、小(ちい)さな変化(へんか)も怖がるの。ただ、すぐ、慣(な)れてしまうから、鳥よけグッズで効果があるものがあれば、設置場所(せっちばしょ)を変えたり、ひんぱんに別(べつ)のグッズに交換(こうかん)したりして、慣れさせないことが大事(だいじ)。ハトならば、屋上(おくじょう)やベランダの手(て)すりに、釣(つ)り糸(いと)をはるのも、効果があるそうよ。羽(はね)に糸(いと)があたるのを嫌(きら)うんだって。 ◇ののちゃん ハトにえさをやるのもよくないよね。 ◆先生 そう、東京(とうきょう)の上野公園(うえのこうえん)では、東京都(と)がえさやりの中止(ちゅうし)を呼(よ)びかけたら、半年(はんとし)で2000羽(わ)から500羽に激減(げきげん)したそうよ。カラスやハトと、人間(にんげん)が上手(じょうず)につきあうことが大切(たいせつ)ね。 (取材協力=杉田昭栄・宇都宮大教授、農業・食品産業技術総合研究機構中央農業総合研究センター鳥獣害研究サブチーム、東京都環境局、構成=石田勲)
(朝日新聞社発行 8月5日付be)
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