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NIE「ののちゃんのDO科学」

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クジラの「潮吹き」って何?

山口県・重枝隆史さん(35)ほかからの質問

2007年09月12日

図  

 ◇ののちゃん テレビを見(み)ていたら、クジラが海(うみ)を泳(およ)ぎながら潮(しお)を吹(ふ)いていたよ。あれって、なんのためにやってるの?

 ◆藤原先生 クジラは魚(さかな)みたいな姿(すがた)をしているけど、私(わたし)たち人間(にんげん)と同(おな)じ哺乳類(ほにゅうるい)なの。だから、肺(はい)で呼吸(こきゅう)をするために、ときどき海面(かいめん)に出(で)てくるのよ。潮吹(しおふ)きは、正式(せいしき)には「噴気(ふんき)」といって、その正体(しょうたい)はクジラが吐(は)き出す息(いき)なのよ。

 ◇ののちゃん へえー。でも、息にしては、ずいぶんくっきりと白(しろ)く見えたな。

 ◆先生 これは、高(たか)い圧力(あつりょく)で噴(ふ)き出した息が、体(からだ)の外(そと)へ出ると急(きゅう)に圧力が下(さ)がるので、その時(とき)に起(お)こる現象(げんしょう)なの。圧力が急に下がると温度(おんど)が下がって、息に含(ふく)まれている水分(すいぶん)が霧(きり)のようになるの。だから、白く見えるのよ。

 ◇ののちゃん どんなクジラでも、見えるのかな。

 ◆先生 体の大(おお)きなクジラは、小(ちい)さいものよりよく見えることが多いわ。体の中(なか)で温(あたた)められた息は、冷(つめ)たい空気(くうき)に触(ふ)れると白くなりやすいの。寒(さむ)い場所(ばしょ)では特(とく)にはっきり見えるそうよ。

 ◇ののちゃん 海の水を噴き上げることはないの?

 ◆先生 クジラは、鼻(はな)で息をするんだけど、噴気と一緒(いっしょ)に鼻の穴(あな)やそのまわりにある海水(かいすい)が噴き上がることもあるわ。

 ◇ののちゃん 鼻の穴? でも、頭(あたま)のてっぺんから噴き出していたような……。

 ◆先生 その通(とお)り! クジラの鼻の穴は、頭の上のほうにあるの。大昔(おおむかし)に暮(く)らしていたクジラの祖先(そせん)は、四(よ)つ足(あし)で歩(ある)く動物(どうぶつ)だったんだけど、そのころは、犬(いぬ)や猫(ねこ)と同じように、顔(かお)の前(まえ)の方(ほう)に鼻の穴があったの。でも、進化(しんか)するうちに、だんだんと鼻の穴が頭の上(うえ)へ移動(いどう)していったの。

 ◇ののちゃん どうして、鼻の穴が頭の上の方に移(うつ)ったの?

 ◆先生 私たちが海で泳ぐときに、シュノーケルを使(つか)うと、息継(いきつ)ぎで苦労(くろう)をせずに楽(らく)に泳ぎ続(つづ)けることができるでしょう? それとよく似(に)ているわ。クジラは、頭の上にある鼻の穴をシュノーケルのように使うことで、海面から体をたくさん出さなくても、楽に呼吸をすることができるのよ。

 ◇ののちゃん 噴気は、どのくらいの高さになるの?

 ◆先生 体の大(おお)きなシロナガスクジラだと、噴気の高さは10メートルを超(こ)すわ。噴気の形(かたち)はクジラの種類(しゅるい)ごとに違(ちが)って、クジラに詳(くわ)しい人(ひと)は区別(くべつ)できるの。ホエールウオッチングなどのときに、遠(とお)くにいるクジラの種類を見分けるのに役立(やくだ)つのよ。

 ◇ののちゃん へえー。いつかクジラがたくさんいる海に出かけて、ホエールウオッチングをしてみたいな。

(取材協力=東京海洋大学教授・加藤秀弘さん、国立科学博物館グループ長・山田格さん、構成=山本智之)

(朝日新聞社発行 9月9日付be)


◇調べてみよう

(1)クジラは、世界(せかい)に何種類(なんしゅるい)くらいいるのかな。日本(にほん)の海では、どんな種類のクジラを観察(かんさつ)することができるかな。 (2)大昔、四つ足で歩いていたクジラの祖先(そせん)は、どんな姿(すがた)をしていたのだろう。調(しら)べてみよう。

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