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NIE「ののちゃんのDO科学」

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冬に木の葉が落ちるのは?

2007年11月21日

イラスト  

 ◇ののちゃん おうちのまわりに落(お)ち葉(ば)がいっぱいだよ。どうして冬(ふゆ)になると木(き)は葉(は)っぱを落とすの?

 ◆藤原先生 光合成(こうごうせい)って知(し)ってるかな? 木や草花(くさばな)は太陽(たいよう)の光(ひかり)をあびて、空気(くうき)の中(なか)の二酸化炭素(にさんかたんそ)と土(つち)の中の水(みず)を使(つか)って炭水化物(たんすいかぶつ)をつくるの。たくわえた炭水化物のぶんだけ、新(あたら)しい葉をつくって大(おお)きくなれるのよ。でも、冬は寒(さむ)くて土が凍(こお)ったりして、根(ね)から水分(すいぶん)をとりづらくって、光合成をしにくいの。だから、無理(むり)をせずに葉っぱを落として休(やす)むというわけね。

 ◇ののちゃん 木にも冬休みがあるんだね。でも、葉っぱを落とすのはもったいないよ。

 ◆先生 毎年(まいとし)ある時期(じき)に、まったく葉がなくなる木を「落葉樹(らくようじゅ)」というの。落葉樹の葉っぱは、夏(なつ)にがんばって光合成をして新しい葉をつくるから、秋(あき)になると元気(げんき)がなくなるわ。光合成をしにくくなる冬がくる前(まえ)に葉を落とすのは、木にもつごうがいいのね。

 ◇ののちゃん それにしても、葉っぱがなくても木が死(し)なないのはふしぎだなあ。

 ◆先生 木にとってなにより大事(だいじ)なのは葉っぱじゃなくて、幹(みき)を太(ふと)くする細胞(さいぼう)と芽(め)をつくる細胞なの。これらが凍らなければ、葉っぱは春(はる)になるとまた出(で)てくるわ。冬に備(そな)えて、細胞からわざと水分を出したりして凍りにくくするのよ。でも、暖(あたた)かくなり始(はじ)めた春先(はるさき)に急(きゅう)に寒くなると死んでしまうんだって。

 ◇ののちゃん マツとかスギとか、うちの庭(にわ)のツバキとか、冬にも緑(みどり)の葉っぱが残ってるよ。

 ◆先生 ずっと葉をつけたままの木を「常緑樹(じょうりょくじゅ)」というの。落葉樹よりも葉を厚(あつ)く堅(かた)くしたり、形(かたち)も細(ほそ)く小(ちい)さくしたりして、寒さや乾燥(かんそう)に耐(た)えるの。

 ◇ののちゃん それなら寒さをがまんしないで、葉っぱを落としてしまえばいいのに。

 ◆先生 でも、常緑樹は葉っぱが残ってるから春になるとすぐ光合成ができるし、葉っぱを新しくつくりなおさなくてもすむわ。常緑樹の葉は体力(たいりょく)を温存(おんぞん)して細く長(なが)く生(い)きるタイプ。夏の光合成の量(りょう)は落葉樹に比(くら)べるとずっと少(すく)ないの。葉の寿命(じゅみょう)は長くて、少(すこ)しずつ落ちるの。反対(はんたい)に落葉樹の葉は、太(ふと)く短(みじか)く華(はな)やかに生きて散(ち)っていくわ。

 ◇ののちゃん へーえ。木も人間(にんげん)みたいに個性(こせい)があるね。

 ◆先生 季節(きせつ)の温度(おんど)の差(さ)が激(はげ)しいところで落葉樹が多(おお)いんだって。日本海側(にほんかいがわ)がそうで、世界自然遺産(せかいしぜんいさん)の白神山地(しらかみさんち)のブナ林(りん)が有名(ゆうめい)ね。北海道(ほっかいどう)や、本州(ほんしゅう)でも高(たか)い山(やま)の上(うえ)などいつも涼(すず)しいところでは、マツのなかまのように「針葉樹(しんようじゅ)」ってよばれる細長(ほそなが)い葉の常緑樹が多いの。いつも暖かい西日本(にしにほん)や太平洋側(たいへいようがわ)は常緑樹が多いけれど、こちらは「広葉樹(こうようじゅ)」といって、大(おお)きな葉をもつ木になるわ。

(取材協力=森林総合研究所樹木生理研究室研究員・矢崎健一さん、構成=小林舞子)

(朝日新聞社発行 11月18日付be)


◇調べてみよう

(1)庭や公園(こうえん)、裏山(うらやま)で、冬も落ちない葉の形や色(いろ)、手触(てざわ)りを確(たし)かめよう。
(2)針葉樹の中で珍(めずら)しく葉が落ちるカラマツはどんな木だろう。世界(せかい)ではどこに多く分布(ぶんぷ)しているかな。
(3)山の高さと木の種類(しゅるい)の移(うつ)り変(か)わりを調(しら)べてみよう。

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