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小論文、コンピューターで自動採点 入試センターが試作

 入試で出題される小論文をコンピューターで自動採点する試みが大学入試センターの研究者のもとで進んでいる。第1号のシステムは試作済み。文法、表現が複雑な日本語を精密に読み解くにはまだ課題がある。しかし、実用化されると、採点に時間がかかり、採点者によるばらつきが出やすい小論文の判定に威力を発揮しそうだ。

 同センター研究開発部の石岡恒憲助教授が中心になって開発してきた。米国のビジネススクールの小論文試験で使われている自動採点システム「e−rater」を参考に取り組んでいる。

 試作システムは「Jess」(ジェス=Japanese essay scoring system)といわれる。パソコン入力された800〜1600字程度の小論文を、(1)文章の形式(2)論理構成(3)問題文に対応している内容か――の三つの観点から評価し、標準的には、(1)を5点、(2)を2点、(3)を3点の計10点満点で判定する。「語彙(ごい)の多様性が不足」「議論の接続が不十分」「問題文との関係が希薄」などの短いコメントと点数で1、2秒後に判定を打ち返す。

 Jessは、あらかじめ、理想の小論文として全国紙の2年分の社説、コラム計約2000本を記憶し、「学習」している。文の長さ、漢字・かなの比、言葉の多様さ、受動態の割合、接続詞の使い方などの統計分布から割り出し、模範に近いほど高い点数を与える仕組みだ。

 石岡助教授らは、Jessの力を測るため、実際に入社試験などで書かれた小論文、作文を自動採点し、国語教師ら専門家の採点との違いを比べている。テーマが客観的で、やや長めの文章ならば両者には大きな開きが見られなかったという。

 日本語の文章は、接続詞を省くなど特有の言い回しがあり、起承転結をつかみにくい。Jessの実用化には、こうした難解な表現を読みこなす能力が欠かせず、長い文章をコンピューターで短くまとめる文書自動要約の技術を応用するなどの研究が続いている。

 最新の科学技術用語などにも対応できるようにJessの「学習」の幅を広げることも課題になっている。

 大学入試センターはセンター試験を実施するだけでなく、将来に向けて海外の試験や採点の動向も視野に幅広い研究をしている。自動採点システムの開発もその一環だ。

 小論文は、従来のペーパーテストではとらえにくい思考力、表現力などを測る目的で導入する大学が急速に増え、文部科学省の調べでは今年春の入試で、86%の国公立大が個別試験に取り入れることにしている。私立大でも実施校が相当数にのぼる。

 しかし、小論文は評価が難しく、複数の採点で判定するなど時間、労力の両面で大学側の負担が重いため、受験生の多い学部は導入を見送っているのが実情だ。 (02/15)


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