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頭がよくなる!?

頭脳パン 47年の歴史、ブーム再び

2007年05月16日

 頭脳パン。

写真寺田匡社長率いる金沢製粉の「頭脳粉」から多くの頭脳パンが生まれる=郭允撮影

 妙に引きつけられる名前だ。二十数社の製パン会社が作っている。

 生まれたのは47年前だ。

 当時「パンがいいか、ご飯がいいか」という「主食論争」が起きていた。同じころ、慶応大学教授の故・林髞(たかし)氏が著書「頭のよくなる本」で「ビタミンB1は頭の働きを良くする」という説を披露した。

 ビタミンB1を多く含む小麦粉を作り、パンの消費を増やそうと考えたのが、金沢市の「金沢製粉」だった。

 通常、小麦粉100グラムに含まれるビタミンB1は0.1ミリグラムほどだが、技術者の指導でビタミンB1を多く残す技術を開発し、0.17ミリグラム以上含む「頭脳粉」作りに成功。他の製粉会社や製パン会社と「頭脳パン連盟」を立ち上げ、頭脳粉を使った「頭脳パン」を売り出した。

 発売当初、中部地方を中心に最初のブームが起きたが、間もなく終わる。が、金沢製粉だけは頭脳粉を作り続け、一部の小さな製パン業者が細々と頭脳パンを売り続けた。

 92年に伊藤製パン、06年秋にはフジパンが製造を始め、両社合わせて全国的に売られるようになった。フジパンは、九州で販売している頭脳パンの袋に数学の問題を印刷するアイデア商品も出した。

 いま、またブームなのだ。

 食べれば頭が良くなる、と思うかも知れない。実際、受験シーズンはよく売れる。しかし、伊藤製パンの関賢輔・営業業務課長は「ご本人様が勉強しないと頭は良くなりません。勉強のお供に頭脳パンを食べ、一生懸命勉強して下さい」。

●脳に欠かせぬビタミンB1

 ビタミンB1にはどのような働きがあるのか。女子栄養大学の香川靖雄副学長は「ぶどう糖が分解されて脳のエネルギーになるのですが、分解に必要なのがビタミンB1です」。脳のエネルギー源はぶどう糖だけなので、欠かせない栄養素だ。

 1日に必要な量は1ミリグラム。バランス良く食事していれば不足することはないという。とり過ぎると排出されてしまうため、たくさんとれば良いわけでもない。ただ、長期的に不足すると、記憶喪失や脚気など重い障害を起こす。

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