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そろばん 脳トレブームで見直しも

2008年3月12日

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写真教室に、パチパチという音が響く。子どもたちは器用に指先を動かし、正解にたどりつく=埼玉県戸田市のそろばん教室で

 「願いましては、2円なり、8円なり……」

 2月下旬、埼玉県戸田市のそろばん教室。先生の小原光治さん(54)の声に合わせ、子どもたちがパチパチとそろばんをはじく。真剣な表情。誰かが正解を答えると、「ご名算!」という元気な声が上がる。

 この教室では現在、小学生を中心に約150人がそろばんを学ぶ。珠算検定1級の合格を目指している小学2年の李英俊君は「パチパチという音がいい。難しい計算問題もすごく速く解けるようになった」。

 電卓の普及や習いごとの多様化で「いつかはなくなる」とも言われていたそろばんが、再び脚光を浴びている。全国珠算教育連盟が実施した珠算検定と暗算検定の06年度の受検者は計約70万人。300万人を超えた最盛期には及ばないが、50万人台に減った4、5年前から回復基調にある。

 同連盟珠算教育研究所の谷賢治・主任研究員(70)は「かつてはそろばんと言えば単なる計算道具と思われていたが、脳トレブームの高まりもあって見直されてきた」。専門家が脳の刺激になると指摘したことが影響しているという。

 同連盟もホームページなどで計算力や集中力がつくとPR。他の珠算団体と共同で小学校でのボランティア指導もしており、7年前に始めた東京都では今年度だけで470校を回る。

 さらに追い風も。文部科学省が2月に発表した学習指導要領改訂案は、小3で学ぶそろばんに小4も取り組むようにした。そろばんは世界にも広がっている。谷さんは「世界中に普及させ、将来きちんとした形での国際大会を開きたい」と夢を語る。

●8月8日には選手権大会

 「パチパチ」の語呂から「そろばんの日」とされた8月8日には、そろばん日本一を決める「全日本珠算選手権大会」が開かれている。珠算検定はいくつかの団体が実施。全国珠算教育連盟の検定の段位は10段まであり、小学生が10段になる例もあるという。段位の除算の問題の一例は「50228640÷7392」。

 ボランティア指導では算数の理解を深めるような教え方もし、そろばんの歴史なども紹介している。力が付けば、頭の中にそろばんをイメージでき、暗算が得意になるという。

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