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あやとり 数学の難問解いた感覚

2008年7月9日

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写真日本で人気の高い「四段バシゴ」写真カナダの先住民族・イヌイットが伝える「イヌ」写真パプアニューギニアに伝わる「天の川」=いずれも山本写す

 両手を広げ、右の指先から左の指先に届くぐらいのひもが1本あればいい。それを輪にして両手にかけ、指で様々にすくい取りながら、模様をつくりあげる。

 中高年であれば幼いころ、祖父母や父母から教えてもらい、夢中になったことがあるだろう。富士山、東京タワー、ほうき、ハシゴなどが典型的な伝承作品。相手の手からじょうずに外し、自分の手の中で張ってみせるという対戦形式の「2人あやとり」もある。

 「一カ所でも手を抜くと、思い通りの形にならない。一つ一つ手順を考え、記憶しなければならないので、数学の基本に似ている」。幾何学者で国際あやとり協会(ISFA)顧問の野口広さん(82)は言う。

 子どもは手品を見る時のように驚き、「自分もやりたい」と言い出して、目と指とに神経を集中させる。「できた!」という喜びは、数学の難問を解いた時の達成感と同じ、だそうだ。

 また、脳科学者の多くは「手指の筋肉と脳とが、互いに情報のやりとりをするので、脳の働きを促す効果が期待できる」という。

 ISFAによると、世界で見つかったあやとりは3千種以上。太平洋諸島、アフリカ、北南米などで、いろんな民族が太古から、動植物や生活習慣を伝える手段として考えたらしい。文字のない所で主に発達したとあって、昔の記録は少ないが、日本では木版刷りの絵などから江戸時代にはやったことが確認されている。

 最近は電子ゲームに押されて廃れたかと思いきや、図書館や書店をのぞけば、学者や愛好家らが仕上げた写真入り、解説付きの本やDVDが数多く出ていることが分かる。(山本晴美)

●情報収集、サイトで可

 ISFAの本部は米カリフォルニア州。ウェブサイト(http://www.isfa.org)を持ち、200人ほどの会員が情報交換をしている。野口さんらが70年代につくった日本あやとり協会が前身とあって、日本語用サイトで遊び方、豆知識、講習会情報などをつかむことができ、年会費35ドル(約3700円)で会員になる方法も分かる。

 野口さんらの講習会「あやとり会」は1月、5月、10月の年3回、東京・代々木で。ファクス(042・475・3517)で問い合わせることも可能だ。

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