9マス日記のつけかたを講演で説明する佐藤伝さん=東京都千代田区大手町、林正樹撮影
日記帳といえば、横に線がひいてあるノートに、夜、今日の出来事を振り返ってつける。それが普通の書き方だろう。
9マス日記は、9個のマスの真ん中が日付。周りの8個に、日記を書く。朝起きてから、昨日気がついたことや今日やりたいことなどを書き込むという方法だ。
9マス日記を広めているのは、創造学習研究所の佐藤伝さん(50)だ。人は「アイデアを出しなさい」と言われても、個条書きにして三つ書くと安心して、考えることをやめてしまう。「人と違う良いアイデアは、だいたい四つ目以降に生まれてくるんですよ」と佐藤さん。そこで9個のマスを作った。ワクがあれば、人はそれを埋めようとする心理が働く。数多く書き込むうちに、脳が活性化されて、いままでの自分の発想を超えたアイデアが浮かんでくる。
8個のワクは、項目を決めておくとよい。自分が大切にしたい、仕事、人間関係、お金、家族、趣味など8個のテーマを決める。8個について、毎日ちょっとでも考える時間を作る。それだけで、いつも仕事で一日の予定が埋まってしまう状況から抜け出せる。
9マスにメモすると、映像として脳に記録される力もある。「マスの右下に書いたな」などと、イメージで残るために忘れない。もちろん、全部のワクが埋まらない日があっても大丈夫。「今日は家族のワクが埋まらなかったな」と意識するだけで、効果がある。
日記を書くのに必要な時間は3分ほど。メモで十分だ。長く書こうと意気込むと、三日坊主で終わってしまう。朝の3分、頭と心の準備体操として9マスにメモする。一日を始めるエンジンが加速する。(平岡妙子)
●夢探しの手助けに
愛知県幸田町立幸田中学校の生徒たちが6月、佐藤さんの著書『1日5分 頭がよくなる習慣』(中経出版)を読んで、修学旅行で会いに来た。中学生に「自分の好きなことを仕事にしなさい」「日記をつけると夢が見つかるよ」と話した。
9マスの中心に「ほしい物」と書いて、周りの8マスを埋める。次に、書いた物を中心に置き、そのための行動を8マスに書く。「したいこと」や「なりたい自分」も考える。数多く書いてみることで、具体的な行動が見えてくるという。
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