読み方を披露する「日本群読教育の会」メンバー=横浜市の研究集会、山本写す
はなの中には はちがいる。
川の中には うおがいる。
もりの中には とりがいる。
うちのおへやには
かあさんが……(西条八十〈やそ〉作「かあさん と わたし」から)
詩や物語を集団で声に出して読むのが「群読」。二つのグループで1行ずつ掛け合ってもいいし、1人が1行ずつ読んでもいい。
大人数、少人数、1人の読みを交ぜる場合もあれば、読み手をだんだん増やしたり、減らしたりという技法もある。
「大きな声を出すって気持ちいい。そろった時に胸が熱くなる、って子どもたちが言いますよ」。教員らでつくる「日本群読教育の会」会長で、高知県の小学校教諭、松本順子さんは言う。
子どもたちの協調性が育つだけではない。リズミカルな名文を読み慣れることから表現力と自信がつき、自分の意見をはっきり言える子が増えるのだという。
題材は北原白秋、金子みすゞ、谷川俊太郎などの作品が人気。枕草子や平家物語、古典落語を使ったり、地元に伝わるお話で脚本をつくったりする教員もいる。
「この作品はどこが面白い?」「何を伝えたいんだと思う?」。こんなふうに子どもに問いながら、声の大小、間(ま)の取り方、抑揚、緩急などを考えさせる。「グループごとに発表した後は、表現の工夫はどうか、感動を与えたか、といったお互いの評価も加えれば、効果が大きい」と、北海道の小学校教諭、加藤恭子さん。
小中高校の授業で広がり、群読を組み込んだイベントも増えている。もちろん親子、夫婦、家族でもでき、「老化防止になる」として高齢者同士で楽しんでいる地域もある。(山本晴美)
●書籍、CD販売も
日本群読教育の会は毎夏、実践例や脚本づくりを紹介する全国研究集会を開いており、今年は7月下旬に横浜市で終えた。会員は主婦、大学生を含め約200人。だれでも無料で参加できる。会のホームページ(http://gundoku.web.infoseek.co.jp)に入会方法や実技講座の開催など、様々な情報を載せている。
関連の本には「楽しい群読脚本集」、CD付きの「続・いつでもどこでも群読」(出版社はいずれも高文研)などがある。
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