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私立中学・高等学校ガイド

これだけは知っておきたい 中学受験基礎用語集

記事提供:進学レーダー2008年4月号
みくに出版

 中学受験を考え始めの時期は、入試に関する情報や学校の情報の中に、よくわからない単語や表現が出てくるもの。この用語集で確認しましょう。 知っているつもりの言葉も、もう一度チェック!
※数字は、日能研または『進学レーダー』調べ

男子校 女子校 共学校 国立大学附属校

中学入試編
中高一貫校編

中学入試編

1月入試
2008年は、茨城県は1月6日、埼玉県は10日、千葉県は20日に入試がスタート(推薦や帰国生入試は12月に行う学校も)。かつては、東京都・神奈川県での第1志望校の入試前に、試験の練習や合格の確保のために受験する「試し受験」の意味合いが強めでしたが、現在は県外からも第1志望校で受験するケースが増加。また、寮のある地方の学校の首都圏会場入試は、1月にも行われます。
2月1日
東京都・神奈川県の私立中高一貫校の入試開始日が2月1日で、多くの学校がこの日に入試を実施。ただし、日曜日にあたる場合は、プロテスタント校が2日に入試を移動することも(サンデー・ショック)。その年の中学受験率は、首都圏の中学受験生の9割程度が受験すると推測される2月1日の受験者数をもとに、受験日が別日程の公立中高一貫校、国立大学附属校の受験者数を加味して算定されます。
AO入試・推薦入試・専願入試
AOとは「アドミッションズ・オフィス」の略で、学校の求める人物像に合わせ、学力だけでなく、受験生の得意分野の能力や、意欲などから総合的に選考する入試形態です。アメリカで始まり、いまでは国公立大学の約4割、私立大学の約6割が実施しています。中学入試では、おもにそれまでの過程の努力を重視。08年入試では立教池袋、江戸川女子、佼成学園女子などが実施しましたが、学校によって求められる力や選考内容が大きく異なります。推薦入試には、小学校校長推薦と自己推薦があり、後者の場合はAO入試に近い形です。専願入試も含め、関西に多い形式ですが、首都圏でも千葉県・埼玉県の学校を中心に実施されています。一般入試より合格最低点が低めで、基本的には合格したらその学校に進学することが前提です。
R4偏差値
偏差値とは、特定の母集団の中で自分がどの位置にいるかを知る指標で、母集団での平均を50とします。R4偏差値とは、センター模試(日能研)独自の学校偏差値表示方法で、「合格可能性が80%の偏差値」を表しています。たとえば受験生の模試での偏差値が50の場合、R4偏差値が50の学校には80%の確率で合格できるという意味です。同様に、R3偏差値は合格可能性50%、R2は20%を表します。受験生の入試結果と、その受験生の模試における偏差値を照合し、実際の入試の難易度を算出したものを「結果R4」といい、模試での志望校登録状況から次の入試の難易度を予測したものが「予想R4」です。
足切り点(基準点)
ほとんどの学校では受験科目の合計点で合否を決定しますが、1割強の学校が科目ごとに基準点を決め、それ以下の科目が一つでもあると不合格とする、いわゆる「足切り点」を設定。ただし、足切りラインはそれほど高くなく、「基準点を割るなら総合点でも合格点に達しない」場合がほとんどです。
インターネット合格発表
従来の掲示板発表に加え、インターネット上にも合格者の受験番号を掲載する学校が増加中。上位〜中堅校では、ほとんどの学校で利用されています。同時に、入試当日に合格発表がある学校も増加。手軽で便利ですが、スクロールミスなどの「見落とし」には注意が必要です。学校の掲示板で合格を知る喜びは格別です。とくに第一志望校の場合、できる限り直接学校に行って、自分の目で合否を確認しましょう。
過去問
入試問題は「こんな問題を解く力をもった受験生に来てほしい」という学校からのメッセージ。ですから、学校によって、出題形式や重点分野などはさまざまです。つまり、過去の入試問題を見れば、偏差値だけでは測れない、その学校の特徴を把握できるのです。また、実際の入試での「得点力」を高めるためにも、過去問演習は必要です。第1志望校は過去6年分、併願校については過去2年分を目安に、6年生の秋ごろから取り組むのが一般的です。
学校説明会
学校の教育内容について実際に知る機会。早い学校では3月ごろから、遅いところは入試直前まで、施設・設備見学、オープンキャンパス、体験授業、個別相談なども含めた、さまざまな形態の説明会が行われています。多くは9月から12月に開催されますが、日程が重なることも多いので、4、5年生のうちから見学を。実施回ごとに内容が異なる学校もあり、入試直前の時期は、入試問題の傾向など、入試に向けた具体的な説明がある場合も。
科目選択入試
入試科目はおもに2科目(国算)と4科目(国算社理)がありますが、どちらかを選択できるのが「2科・4科選択入試」。近年の4科目化への流れを受けて、その移行措置としている学校もあります。多くの学校では、願書提出時にどちらかを選択。合否の判定方法はさまざまですが、「2科生・4科生ともに、2科だけの得点で合格者の何割かを決定。残りの合格者は4科の得点で決定」という形が多く、4科生には2回のチャンスがあることに。国語や算数の1科目入試などもあります。
帰国生入試
海外帰国生に対して設けられた受験枠で、別枠の入試を行う場合と、一般入試の枠内で行う場合があります。入学後は語学力を磨くための特別授業や、学習の遅れのサポートも。海外滞在期間や帰国時期など、出願資格は学校によって異なるので注意が必要です。
公開模試
公開模擬試験は、ふだんのテストとは違って、試験範囲が広い、あるいは試験範囲がないため、その時点での自分の実力や、全体の中での位置がよくわかります。とくに6年生の9月以降は、志望校への合格可能性などがはっきり出てくるため、併願パターンの組み立てにも役立ちます。また、模試での受験生の志望校登録状況から、次の入試の各校の難易度が予測されます。
合格者招集日・登校日
合格発表・入学手続き後に、入学意思の最終確認を行うために設けられ、学校生活についての説明や制服採寸、教科書の配布などが行われます。無断欠席の場合、入学辞退とみなされるので、どうしても出席できない場合には、必ず進学先の学校に連絡を入れましょう。この日以降、繰り上げ合格が確定していきます。
合同説明会(合同相談会)
一つの会場に多数の私学が集まる「合同説明会」は、とくに学校選びの初期段階に便利です。学校ごとのブースが設置される形式が一般的。学校同士の比較がしやすく、知らなかった学校と出会うことも。宗教や鉄道沿線・地域などで集まる場合が多いようです。
午後入試
午後2〜3時ごろから始まる入試のこと。とくにR4偏差値40〜50の学校で実施が目立ち、特待や選抜クラスなどの入試を設定し、より高いレベルの受験生を集めようとする学校も増えています。08年入試では、首都圏の約40%の学校が、1回以上の午後入試を実施。午前の試験と合わせて、1日に2回の受験機会が得られるので、早めに合格を取っておきたいときに便利。ただし、併願しやすい日程の午後入試は、同じ学校の午前入試より難易度が上がる場合もあるので注意。受験生の体力も考えて、賢く利用しましょう。
サンデー・ショック(チャンス)
2月1日が日曜のとき、1日に入試を行う学校が入試日を移動させ、それに伴い他校も入試日程を移動させること。サンデー・チャンスともいい、09年入試はこれにあたります。入試日を移動するのは、日曜礼拝を奨励するプロテスタント校に多く、04年入試では、女子学院、フェリス女学院などが2日に移動したため、1日の桜蔭などと併願受験ができました。08年は2月3日が日曜日のため東洋英和女学院などが入試日を移動。プチ・サンデーショックとも呼ばれました。
出願
受験の際の提出書類には「入学願書」のほか、「通知表(またはコピー)」「調査書(小学校の先生もしくは保護者が記入)」「健康診断書」などがありますが、近年は保護者の負担を減らすため、簡略化する学校が増加しています。また、郵送や学校の窓口に直接出向く以外にも、かえつ有明など、インターネットで出願できる学校も登場。出願 期間も、短いところから入試の前日や当日まで受け付ける学校まで、さまざまです。なお、早朝から並んで早い受験番号をとる保護者は減少傾向。
選抜クラス入試
栄東(東大クラス選抜入試)など、一般とは別日程などで選抜クラス入試を行う学校が、徐々に増えています。選抜クラスで不合格でも、基準を満たしていれば一般合格となる「スライド合格」がある場合も。
ダブル出願
同一入試日・時間帯に、複数の学校に出願しておくこと。それ以前に出願した学校の合否結果や、受験生の体調などを考慮して、どちらの学校を受験するかを直前に決めることができます。ただし、迷わないよう、判断基準を明確にしておくことが大切。
適性検査
公立中高一貫校では、選抜の際に学力試験を行わず、かわりに面接・作文・抽選・調査書・適性検査などで総合的に選考します。適性検査では、読解力、資料の分析力、問題解決力、表現力や意欲を見られます。
特待生制度
「成績上位」「人物・学力ともに優秀」などの条件で、学費やその一部を免除する制度。在学中の成績で決まる学校もあれば、特待生入試を設ける学校もあり、年ごとに更新される場合も。それとは別に、家計急変時に、授業料免除などの救済措置がある学校もあります。
入学手続き
合格したら次に行うのが入学手続き。入学辞退した学校へ支払ったお金の扱いは年々変化していて「まず一部のみ納める(分納)」学校や、手続き金の「延納届け」の提出で、納入を延長できる学校も。とくに1月入試校で多い措置です。納入金そのものを「入学金のみ」にしたり、合格発表から手続きまでの期間を長めに設定する学校も増加。一方、いったん納入金を納めても、ある日時までに入学辞退を申し出れば、その一部または全額を返金してくれる学校も増えています。
複数回入試
1回入試の学校は、いまやごくわずか。複数回の入試日を設定する学校が増えています。学校にとっては入試を分散することでリスクを回避でき、受験にはチャンスが拡大することが利点です。受験料も「1回分で全回を受験可能」「2回目以降が割引」「先の回で合格・入学手続きをした場合、未受験分の受験料を返金」などの軽減措置がある場合も。しかも、複数回受験すると、ボーダー上の場合、合否判定の際に優遇してくれる学校もあります。ただし多くの場合、第2回以降のほうが難易度が高くなりがちなので注意が必要です。
プレ入試
11月〜1月に学校が開催し、入試本番に近い形式でテストを受けられます。08年は鎌倉学園、大妻多摩などが実施。ほかに入試問題解説会、入試リハーサル、入試体験などとも。
併願パターン
首都圏では、受験生1人あたり5〜6校の出願が平均的。午後入試・複数回入試の増加により、さまざまな併願パターンが可能になりましたが、「実力相応校」「チャレンジ校」「安全校」を組み合わせる基本は不変。併願校が進学先になる可能性は大いにあるので、決して偏差値だけで決めずに、「行きたい学校」をきちんと選びましょう。
補欠・繰り上げ合格
入学辞退者の状況によって、追加で合格を出すのが「補欠・繰り上げ合格」。合格発表時、補欠候補者も発表する学校もあれば、補欠発表はせずに、繰り上げ時に学校から直接連絡がくることも。どちらの場合も、連絡がつかなくても、そのまま次に飛ばすということはほとんどないようです。たいていは2月半ばまでで、3月になると動く可能性はほとんどなくなります。補欠で入学しても、その後の成績にはほとんど関係ありません。
面接・実技
面接の廃止・簡略化傾向もありますが、一般入試で1回でも面接を行う学校は、首都圏私学の約45%。とはいえ中学受験は基本的には学力本位で、面接は参考として、自校の受験生や保護者に会っておくことがメイン。また、「進学への意欲」「受験生の人柄」などを合否判断の材料とする学校も。面接の形態には、受験生個人、受験生グループ、保護者個人、受験生と保護者が一緒に受けるものがあり、たいていは学科試験当日に行われますが、事前に実施する学校も。体育などの実技は、能力よりも取り組み方が大事です。

中高一貫校編

2学期・3学期制/週5日・週6日制
定期テストなどの時間を減らし、授業日数を確保するために、3学期制から2学期制に変更する学校が増えています。ちなみに、穎明館は06年に1学期制を開始、淑徳巣鴨は5学期制を採用しています。また、首都圏私学の約半数は6日制を維持。土曜日を授業以外にあてる学校もあります。
SSH・SELHis
文部科学省が指定し、特定分野の先進事例となるため、学習指導要領によらない教育課程を編成できる高校のこと。科学技術・理科、数学教育に重点をおくのが「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」。現在の指定期間は5年で、継続することもあります。これまでに芝浦工業大学柏、筑波大学附属駒場などが指定校に。「スーパー・イングリッシュ・ランゲージ・ハイスクール(SELHi)」は指定期間3年で、英語教育重視カリキュラムなどの実践研究をします。現在指定されているのは法政大学、聖徳学園など。
朝学習
始業前の時間を使い、さまざまな課題に取り組む学校が増えています。具体的には、朝読書、ドリル、小テスト、英会話レッスンなどです。短い時間ですが、集中して学習する習慣がつくこと、課題によっては自主的に取り組めることがメリットです。
オリジナル教材・プリント
多くの私学で、検定教科書以外のテキストや先生オリジナルの教材やプリントが利用されています。その代表が、桐朋で開発され、市販もされたテキスト『A級数学問題集』(昇龍堂出版発行)。自ら学べるような問題が体系的に編集されているため、問題集として多くの私学で採用されています。
海外研修
国際理解教育の一環として、首都圏私学の多くが、海外研修を実施しています。行き先や期間だけでなく、ホームステイ、現地の学校での学習、企業訪問など、どのようなプログラムが用意されているかに注目。全員参加の場合と希望制の場合があります。
課外活動
文化祭・体育祭などの行事、修学旅行・研修旅行、クラブ活動、委員会活動、土曜日や放課後特別講座など、ふだんの授業以外の活動を指します。それでも、ふだんの教育内容と密接につながっている場合が多く、そのあり方にも各校の個性が表れています。また、課外授業の中で体験的な取り組みを実践する私学も多いようです。
完全中高一貫体制
中高一貫校の中でも、高校募集がない場合を完全中高一貫体制と言います。高校募集がある場合、その編成には(1)卒業するまで一切混合しない、(2)文理分けの段階で混合する、(3)高1の段階で混合するという3パターンがあり、(1)の場合は、完全中高一貫体制に近いと考えていいでしょう。近年は大妻中野など、高校募集をやめ、完全中高一貫体制になった学校が増えています。
キャリアガイダンス
私学での進路指導とは、どこの大学を受けるかではなく、自分自身を見つめ、「将来何をやりたいのか」「その実現のためにはどうすればいいのか」と順を追って考えさせることです。そのために卒業生の話を聞いたり、職場体験などのプログラムが。このキャリアガイダンスが生徒の動機づけとなり、高い進学実績につながっています。
検定試験
英語検定、TOEFL、TOEIC、漢字検定、数学検定などの資格取得に熱心な私学も多く、講座が設けられている場合も。たとえば英検の場合、中3で準2級〜3級、高3で2級取得をめざすのが標準。TOEFLとは「英語圏以外の人を対象に、アメリカの大学で学ぶための英語力を判定する試験」、TOEICとは「英語コミュニケーション能力を測る世界共通試験」です。
習熟度別授業/少人数制授業
英語や数学など、学力差がつきやすい教科で成績別にクラス編成した指導が習熟度別授業。また、クラスを2つ以上に分割してていねいな指導をすることを少人数制授業(分割授業)といい、駒場東邦では、理科実験授業にも少人数制を採用。とくに低学年ではホームルームを少人数にする学校もあり、慶應義塾普通部は中1のみ24名クラス、鴎友学園女子は中1のみ30名クラスです。
シラバス(Syllabus)
各教科の学習内容、目的、ほかの範囲との関連を詳しく記したもの。その時期の学習がどのような意味をもつかが明確になるため、自分で学習計画を立てやすくなります。私学では渋谷教育学園幕張が導入したのが先駆けです。
第二外国語
幅広い教養を身につけることなどを目的に、英語以外の語学が学べる学校もあります。創立母体の関係から、暁星や白百合学園などではフランス語を、獨協ではドイツ語を第1外国語として選択することも可能。武蔵(独・仏・中・韓朝)など、必修選択の学校や、課外講座で学べる学校も。
チームティーチング
一般的には1つの授業を複数の先生が受け持ち、1人が講義、1人がサポートする指導方法。生徒一人ひとりの細やかな指導を目的に導入されています。
中等教育学校
これまで私学が実践してきた、6年間の一貫した教育課程や学習環境の下で学ぶ「中高一貫教育」が、1999年に制度化。3つの形態があり、中高を一つの学校とするのが中等教育学校です。私学では桐蔭学園(中等教育学校)、自修館、土浦日本大学、横浜富士見丘学園など。ほかに「併設型」「連携型」という形態があります。
土曜講座
「授業5日制、学校6日制」の私学の多くは、土曜に柔軟なプログラムを組めるようにしていて、総合学習的な意味合いで学習・教養・娯楽などの特別講座を設ける学校も少なくありません。なかには保護者が学べる講座も。逗子開成では、59コース90 講座と、バラエティーに富んだ内容です。
フォニックス(Take off with Phonics)
初心者対象に綴りと発音の関係を教える語学法。授業はすべて英語で進行し、歌やゲームが多く取り入れられています。私学で多く採用されています。
プログレス(PROGRESS IN ENGLISH)
イエズス会の宣教師フリン氏が編集し、多くの私学で採用されている英語のテキスト。BOOK1〜6まであり、大学進学に必要な単語・熟語・文法をクリアし、オーラルも重視、さらに他国の文化への理解を深めることが目的のテキストです。03年には新版の『プログレス21』が発行されました。
補習・補講
成績不振者への「指名補習」と、自由参加の「希望補習」があり、放課後や長期休暇中に実施。学年が上がるにつれ、希望制が増えてくるのが一般的。先生の裁量で随時実施する学校もあります。実施形態や頻度から、生徒の自主性重視の学校か、面倒見の良い学校かがある程度見えてきます。
寮のある学校
全寮制の学校と、一部の生徒が入寮する学校があります。寮では、集団での規則正しい生活で、協調性や学習習慣も身につきます。寮のある地方の学校のうち、首都圏でも入試を行うのは、函館ラ・サール、土佐塾など。また、公文国際学園や市川では、全員が入寮体験をします。
礼法
礼法の基本動作、日常生活の作法などを学びます。正規の授業としているのは桜蔭、共立女子など。

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