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小学校の社会、中学校の地理 4大工業地帯からの「脱落」

2007年05月02日

 小中学校の一部の教科書で、日本の工業地帯の表記が、京浜、中京、阪神、北九州の「四大工業地帯」から、北九州を外した「三大工業地帯」へと変わり始めた。

 東京書籍の中学地理は10年前、本文では「北九州工業地帯」としながら、注釈で「北九州工業地域といわれることもある」と、工場集積度が1ランク下の「工業地域」に含める考え方を紹介。その5年後には、本文でも工業地域に「格下げ」した。

 北九州は1901年開設の八幡製鉄所を中心に、筑豊の石炭と中国産の鉄鉱石などを利用して発展。しかし、高度成長以降は伸び悩み、相対的に地位が低下した。日本国勢図会によると、北九州の工業製品出荷額は全国の2.6%(03年)で、瀬戸内(8.7%)や東海(5.8%)工業地域を下回っている。

 一方、逆に地位があがったのが中京工業地帯。80年の出荷額は(1)京浜(2)阪神(3)中京の順だが、90年は(1)京浜(2)中京(3)阪神。03年を見ると(1)中京(2)京浜(3)阪神と、トップになっている。トヨタ自動車をはじめ自動車関連の隆盛が貢献している。

 東京書籍社会編集部長の渡辺能理夫さんは「四大工業地帯が近代工業を引っ張り、高度成長を経て太平洋ベルトや内陸へ広がった。工業製品も付加価値が高くなっており、日本の工業が大きく躍動していることの表れです」と話す。

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