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ネッティリポート(エヌ・ティ・エス提供)

本物の「わかった!」のための実学教育(東京農業大学第一高等学校中等部)

2007年07月17日

 ●「知」を耕す

写真屋上菜園

 2005年、新校舎建設とともに中等部を開設した東農大一中では、中等部三学年がすべて揃い、さらに充実した教育活動を展開しています。

 そんな同校の理念を表すのが「知耕実学」という言葉です。これは実学を通して自らの「知」を耕し、深めてゆこうという生徒たちへのメッセージです。

 ●大学と連携した実学学習

 実学を重要視する同校では、道路をはさんで隣接している東農大と連携して行う学習を、積極的に取り入れています。とりわけ中等部の総合学習の時間では、大学研究室の協力のもとで様々な実学学習が行われています。

 一年生の総合学習では、大豆の栽培を通して、調査・実験・観察を行い、科学者が用いる研究手法を身につけます。

 実習は大学の教授でもある吉羽校長の講義からスタート。専門家としてお話しする校長先生の姿に、生徒も真剣な眼差しで応えていました。

 大豆の栽培は、窒素肥料を入れないものや、肥料を入れる分量を調整したものなど、様々な条件の元で行います。前提となる条件をもとに仮説を立て、実際にどのような成長の違いが見られるのかを観察・記録し、最後にその要因について考察を加えます。

 ●大学施設で行う本格的実験

実際に東農大の施設を使用し、お米を科学的に検証する実習も行われています。まず新米と古米の見ためや味の違いなどを体験してから、指示薬を用いてお米の酸化度を測定し、実際の鮮度を知るという実験です。

 実験は生徒5人に大学教授と大学院生が1人つくというスタイルで展開されています。

 ●事前学習から成果発表へ

 こうした実習は、まずグループごとの事前学習からスタートします。仲間たちと協力し合って調査活動を行い、それに基づく仮説を立てることで、情報・資料の収集や、調査・研究などの力を養います。

 そして実習が終了した後には、グループごとに成果を整理し、発表を行います。単に教室の前に出て発表するだけではなく、全学年の生徒や保護者が見守る中、大学の百周年記念講堂にて、パソコンと大スクリーンを使用して本格的な発表会をしています。このプレゼンテーション能力を養うことにも力を入れています。

 ●自ら学ぶ姿勢を身につけるために

 実学学習において、教授は大学生を相手に説明するのと同じ意識をもって臨んでいます。それによって生徒たちも、単に大学の授業を体験するだけではなく、「わからないことは自分で調べる」という能動的な学びの姿勢を身につけるためです。「何について調べたか」だけではなく、「どのようにして調べたのか」「そこから何を得たのか」といったことも大事にしています。

 大学と連携して学習することの本当のねらいは、ここにあるのです。

 (ネッティランド かわら版7月号掲載 エヌ・ティ・エス提供)

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