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ネッティリポート(エヌ・ティ・エス提供)

生徒の学びを形づくる心の教育(村田学園小石川女子中学校)

2007年10月22日

 2008年4月、文京区に開校予定の村田学園小石川女子中学校。「生徒の力は、関係性の中で引き出されるもの」との伊藤校長先生の言葉のとおり、何よりもまず生徒同士が学び合える環境づくりを重視し、着々と準備が進められています。

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後藤満朗先生

 「心の教育」が生徒の居場所をつくる

 共に学びあう関係を築くためには、互いに話し、聞くという関係が重要。そう考える同校では、明治大学の諸富祥彦先生監修のもと「心の教育」を立ち上げ、集団コミュニケーション力の育成を目指します。その中の「構成的エンカウンター」は、テーマに沿って、似たような考え方を持つ人に分かれ小グループで話し合うプログラム。一見同じような意見でも、深く話し合っていくと、他者とは似て非なる、自分らしい思考や表現が見えてきます。

 まずは自分を知り、自分らしさを言葉にして声に出して表現する。そうすることで、たくさんの仲間とより深く知り合い、自分の居場所をつくることができるのです。

 「心の教育」がサイエンスレディの思考をつくる

 「心の教育」は、入学直後の円滑な人間関係構築のためだけではありません。むしろ「サイエンスレディ」として学びを深めていく過程でこそ、コミュニケーション力が大切。「心の教育」は、村田学園小石川女子中の「感受性」「論理的な思考と表現力」「女性としての品格・特性教育」という教育の3本柱を支える土台として位置付けられています。

 身の回りのできごとから疑問を感じられるには、幅広い興味関心と豊かな感受性が必要です。ものごとに対して、どうでもいいやという無関心な態度では、疑問そのものが生まれてきません。仲間とじっくり話し合う経験は、ものごとに興味を持ち、自分なりに考えてみる視点を養うことにつながります。

 そして、相手に伝わるようにと、言葉を選び筋道立てて話す体験。それは疑問を追究していく中で、問題を整理し系統立てて考えていく、論理的思考そのものです。

 また友達と対話することは、お互いに心をすり合わせながら、相手の良いところや自分との違いを見つけ、それを認め合うということ。相手の立場を考え思いやるという、女性特有の細やかな問題発見の視点も、「心の教育」を通じて養われていくのです。

 「心の教育」が自己実現をサポートする

 「心の教育」実践をより充実したものにするため、先生方も自らのコミュニケーションスタイルを改革しています。コンセプトは「インストラクターからファシリテーターへ」。生徒の自発的な行動や発言を待ち、話を聞きながら生徒と共に問題解決の糸口を見つけていく関係づくりを目指します。

 学園には、学習の悩みから日常生活のおしゃべりまで、常に生徒と先生の対話があふれています。ホームルームが終了しても先生がまっすぐ職員室に戻ってくることがないくらいだそうです。そんな対話が生まれるのは、生徒からの自己表現があるから。

 「進路指導に関しても、『今こんなことで悩んでいる』『こうしたいのだけどアドバイスをもらえませんか』と、生徒から具体的な話が出てきて初めて的確なサポートができます。そうでないと、結局は教員の価値観の押し付けになってしまいます。」と後藤先生は語ります。

 新卒採用の35%が3年で離職してしまうという現実の社会。そこで生徒が充実した人生を送れるよう、自己実現をしっかりサポートしたいという先生方の情熱が、対話となって表れているのでしょう。

 4月から始まる「心の教育」は、6年間の学校生活、そして卒業後の人生までも豊かにするための学びの場なのです。

(ネッティランド かわら版10月号掲載 エヌ・ティ・エス提供)

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