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禁酒で改築した小学校、住民が廃校に待った

2007年10月17日

 約80年前に村を挙げて禁酒し、校舎の改築費用を地元住民が捻出(ねんしゅつ)した石川県津幡町の小学校が来春廃校されようとしている事態に、地元住民が待ったをかけた。3月にいったん廃校が決まったが、存続を求める住民が約2000人の署名を集め、存続への条例改正を求めて直接請求した。町は11月5日までに臨時町議会を招集。あらためて存廃について審議される。

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来春廃校予定の河合谷小学校=石川県津幡町下河合で

 廃校されようとしているのは富山県境に近い津幡町立河合谷小学校(児童13人)。1926(大正15)年、当時の河合谷村の全村民が禁酒を決断し、酒を飲んだつもりで毎日5銭以上ずつ5年間積み立て、改築費を工面した。村の入り口には禁酒の碑が建てられ、「禁酒の村」「教育の村」として知られた。

 当時の校舎は約35年前に建て替えられたが、児童は年々減少。町教委は同校の児童数が少なく多様な人間関係が築けないことや、耐震補強などに多額の経費がかかることなどを理由に廃校を決め、07年度末で廃校とする条例改正案が今年3月に町議会で可決された。

 一方で、小学校の存続を求める住民たちが8月中旬から署名活動を開始。運動の輪は地区を越えて町全域に広がり、約1カ月で河合谷地区の住民の5倍を超す2216人分が集まった。地方自治法で直接請求に必要とされる有権者の50分の1(568人)を大きく上回る1984人分の署名が有効とされた。町が16日に直接請求を受理した。

 存続を求める河合谷地区振興会の江口誠一会長(65)は「いきなり廃止ではなく、きちんと住民と話し合って進めてほしい。2000人もの署名の重みを真剣に考えてもらいたい」と話している。

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