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「しからぬオヤジ」4割 中高生に干渉せず 福岡市調査

2007年10月24日

 「地震、雷、火事、おやじ」が怖いとされたのも今は昔。福岡市が実施した調査で、子どものしつけに自信を持てない父親が増えている実態が浮かび上がった。中高生の父親の約4割は子どものすることに口を出さないといい、市は「親子関係の薄さがある」と背景を分析。「子どもとのコミュニケーションをしっかり取るよう努力して」と呼びかけている。

  

 「ダメおやじが増えた」。調査を担当した熊本大教育学部の古賀倫嗣(のりつぐ)教授(社会学)は、近年の傾向をそう表現する。

 調査は青少年の行動や子育てに関する意識などを探るため、76年から5年に1回実施。昨年10〜11月に福岡市内の2300世帯(3500人)にアンケート用紙を渡し、1年がかりで分析した。有効回答を寄せたのは2897人で、子どもらのほか、小学生高学年〜高校生の父親が367人、母親が573人だった。

 「子どものすることに口を出さない」と答えたのは中学生の父親で37%、高校生の父親で41%。「子どものしつけや教育に自信が持てない」と感じている父親は01年調査の9.3%から9.9%に増えた。

 「しつけやどのような生き方をしたらよいか」の指導を学校に求める父母も22.6%から32.4%に急増。市は調査報告書の中で「家庭の教育力の大切さが叫ばれる今日、学校への依存傾向が強まっているのは裏腹」と指摘した。

 父親全体の30.5%は「子どもが母親とは話すが自分とはあまり話さない」と感じ、9.3%は「子どものことをわかっていない」と認めた。市こども未来局の担当者は、子どもとの会話が少なく、子どものことを理解できないと思っている父親が怒れないタイプだとみる。「子どもの声を受け止める態度とスキル(技術)が必要だ」

 報告書は一部の親の規範意識が低いことも問題視した。援助交際と呼ばれる売買春について、高校生の父親の3.4%、母親の2.2%は「悪いと思わない」と考え、カンニング容認派も父親で7.7%、母親で3.4%だった。

 古賀教授は「子どもも親になり、子育てをする時がくる。大人のあるべき姿を、まずは親が身をもって示す努力をしてほしい」と話す。

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