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福岡中心部に小中連携校新設 家族世帯を呼び戻す材料に

2010年11月7日11時35分

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写真:市中心部にある大名小の1年生は8人だけだ=福岡市中央区市中心部にある大名小の1年生は8人だけだ=福岡市中央区

図:  拡大  

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 九州随一の繁華街、福岡・天神のそばに2014年度、小中学校が一つの校舎に入った小中連携校ができる。ドーナツ化現象に伴う子どもの減少を受けて統廃合される四つの福岡市立小・中学校の受け皿だ。市は新設校を「都心再生の起爆剤に」と位置づける。

 天神エリアの西、中央区大名にある大名小は1873(明治6)年創立で市内で最も歴史が古い。戦前の広田弘毅首相の母校でもあるが、2学期時点で児童数はわずか67人。榎田也寸志校長(55)は「『都会の分校』と言われます」と苦笑する。

 08年度に学校再編の検討を始めた市教育委員会から真っ先に統廃合の対象とされ、昨年度、舞鶴中学校と、同校の通学区内の舞鶴、簀子(すのこ)小とで一つになることが決まった。

 新設校は舞鶴小の敷地にたつ。校舎は地上6階、地下1階建てになる計画だ。上層階に中学生が入る。小中一体の施設を生かした連携教育を特色にする。

 統廃合校区内の人口は増加傾向なのに、児童生徒数は減り続けている。1961年度、4小中学校の児童生徒数は5434人だったが、昨年度は627人。大名小、舞鶴小は1学年1学級でクラス替えもできない。簀子小も全校で7学級だ。

 加えて、3小学校から舞鶴中への進学率は約8割にとどまる。私立中に流れているとみられている。「子どもが少なく、切磋琢磨(せっさたくま)できない環境と敬遠された面があるのだろう」と市教委は分析する。

 大名小卒で大名公民館の前館長大崎信昭さん(70)は「母校がなくなるのは残念だが、時代の流れ」と話す。地価が高騰したバブル期に住民が郊外に移り、新たなマンションは単身者向けが中心となった。「家族で住む街でなくなっていった」と振り返る。

 市教委は4小中統合について「都心にファミリー層を呼び戻す起爆剤となる斬新な学校が必要だ」と説明する。

 これには先例がある。

 京都市中京区の市立御所南小。5校を統廃合してできた95年当初の児童数664人から、今年度1117人と倍増している。総合学習の研究や住民が学校運営に参加するコミュニティスクールの試みが注目された。竹内知史校長(50)は「校区内に転居したり、転勤で居住地に選んだりする方が多いようだ」。

 東京都の品川区立日野学園は小中一貫校の先駆けだ。JR山手線の内側に、統廃合で06年にできた。学校選択制に移行した同区で、入学希望が定員を超えて抽選になる。地元不動産会社は「都心回帰が進む中でも『教育の品川』は人気」と話す。

 福岡市では、博多区の4小学校を統合した博多小の先例もある。01年に完成した開放的な造りの校舎が評判を呼んだ。児童数はこれまでに約150人増えた。

 大名小など4小中学校を統合してつくる中央区の新設校では、9年間の発達段階に応じた教育を実践する方針で、来年度から教育内容の本格的な検討に入る。中学から始まる教科担任制に慣れるため、小学校から一部の科目に中学校の専科教師が入ることなどが考えられている。(井上恵一朗)

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